埼玉西武の森友哉(左)と日本ハムの有原航平(右) (c)朝日新聞社
埼玉西武の森友哉(左)と日本ハムの有原航平(右) (c)朝日新聞社

 開幕から早1カ月。セ・パ両リーグでは今年も月毎に「大樹生命月間MVP賞」が選出される。5月15日の発表を前に、3・4月の令和最初のパ・リーグの月間MVPを予想したい。

【パ・リーグ投手部門】

有原航平(日本ハム

 エース候補として大きな期待を受けながらも伸び悩んでいた男が、今季は開幕から絶好のスタート。3・4月に5試合に先発して4勝0敗、防御率0.51。大卒5年目の右腕、有原航平(日本ハム)が月間MVPの最右翼だ。

 安定感抜群だった。開幕3戦目のオリックス戦で今季初先発し、7回を5安打1失点(自責0)で幸先よく白星スタートを切ると、続く4月7日の西武戦では白星こそ付かなかったが8回を3安打無失点の快投劇。その後も好調をキープし、同14日のロッテ戦で7回4安打1失点、同21日のロッテ戦では6回3安打1失点、さらに同28日のソフトバンク戦では7回2安打無失点の快投で無傷の4連勝をマーク。計35イニングで35奪三振、与四死球5という内容も見事である。

 その他、高橋礼(ソフトバンク)も4試合で4勝0敗、防御率1.44の好成績を収めたが、防御率0点台は有原と大竹耕太郎(ソフトバンク)のみで、大竹は打線の援護を欠いて0勝1敗、防御率0.89。リリーフでは松井裕樹(楽天)、森唯斗(ソフトバンク)の2人が、ともに防御率1点台の安定感で8セーブを挙げたが、有原の働きには及ばないだろう。

【パ・リーグ打者部門】

森友哉(西武)

 多くの打者が好スタートを切ったが、その中でも高卒6年目を迎えた森友哉(西武)のパフォーマンスは格別だった。

 オープン戦では打率.250と平凡だったが、開幕戦でいきなりマルチ安打の好スタートを切ると、4月4日のロッテ戦で今季初の猛打賞、同6日の日本ハム戦では今季1号弾を含む5打数4安打で計4打点の大暴れ。4月中旬は1試合1安打のペースだったが、4月下旬になって再び調子を上げ、27日のオリックス戦では再び4安打の固め打ち。24試合に出場してリーグトップの打率.369(84打数31安打)に加えて3本塁打、24打点をマークした。

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