キー局や芸能プロも参戦…VTuber「生き残り戦争」が本格化か? (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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キー局や芸能プロも参戦…VTuber「生き残り戦争」が本格化か?

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VTuberをバーチャルタレントとして扱っている支援プロジェクト『upd8』(画像はプレスリリースより)

VTuberをバーチャルタレントとして扱っている支援プロジェクト『upd8』(画像はプレスリリースより)

■20年前のバーチャルアイドルもVtuberで復活

 テレビの企画的には目新しさがあるものの、今後の展開で鍵になるのは多面的なビジネスをどう作り上げて、ブームをしっかりと下支えできるかのようだ。

「ある程度の知識と技術があれば1人でも運営できてしまうのがVTuber。ですから動画の再生数で広告費や企業タイアップを稼ぐというのは、パイの食い合いになってしまう。一番人気のキズナアイも、チャネル登録者数に対して実は再生数が低いんです。従来のYouTuberのビジネスモデルではなく、マルチチャネルな収益モデルを作らないといけない。例えば、初音ミクのように歌を歌わせる、ボカロPのように楽曲をつくる、二次元のイラストビジネスなどなど、IPビジネスにつなげるなどでしょうか。そういった意味で、そこまでビジネスが描ける大手企業、特にレコード会社やゲーム会社などはまだやる意味があるかもしれません。さらにテレビ局も、アニメキャラクターや番組のキャラクターなどでブームを作ってきた過去がある。今挙げた例はすでに誰もが考えていると思うので、さらにここから新たなビジネスプラットフォームを作れるかが定着への鍵になってくるでしょう」(広告代理店社員)

 テレビ局や芸能事情に詳しい、テレビウォッチャーの中村裕一氏はVTuberの行方についてこう見る。

「20年以上前、芸能事務所のホリプロが『伊達杏子』というバーチャルアイドルを華々しくデビューさせましたが、当時のCG技術の限界もあって、決して成功とはいえない結果に終わりました。しかし現在、伊達杏子の娘である『伊達あやの』がVTuberとして2月にデビューを控え、クラウドファンディングで200万円ほど集めており、“母のリベンジ”なるか注目が集まっています。ただ、美少女キャラや女子アナもいいのですが、せっかくテレビ局が参戦するのであれば、今のテレビを支えている中高年の視聴者層をターゲットにしたオジサン&オバサンVTuber、さらには、すでに始まっている高齢化社会に対応した高齢者VTuberを起用するなど、大胆かつ腹をくくった施策が突破口になると思います」

 2019年はさらに加速することが予測される動画業界。ますますテレビとの融合がすすむのか、それともブームが去ってしまうのか。その行方を注視したい。(ライター・黒崎さとし)


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