――安田さんとお会いになった時のことをもう少し教えてください。

15分くらい会いました。家族や親せき、待ちわびていた人に報告しました。

――安田さんとのやり取りで一番印象に残っている言葉は。

今日の午前中に安田と電話で話したのですが、その時はあえて言わなかったことがありました。今日、安田を待ちながら亡くなってしまった人の報告をしました。そうしたら……。すごくびっくりして、「いつ?」と。日にちを伝えたら……。「本当に大変だったな」と言ってくれて。私にとって一番、安田が言ってくれたことが……。

――安田さんが最初にかけた言葉は。

ただいま、と。

――今一番してあげたいことはなんですか。

温かいお風呂に入ってもらって、お布団で寝てほしいです。

――願いの叶うオレンジ色のブレスレットを切られたと思いますが、次の願いは。

やはり、当たり前の幸せというものをすごく今回感じたので、一日いちにちを本当に家族と一緒に。美味しいご飯を食べて、笑って過ごせるっていう本当に今、普通の日常、それが今の願いです。

――安田さんは百戦錬磨の戦場ジャーナリストです。もし、将来再び取材を続けたいとおっしゃった場合はどうされますか。

その件に関しても聞いたんですけど、私は本人の意思を尊重します。本人に聞いたら、今はもう考えていないと。とにかく空白だと。

――今後、どういうご予定でお過ごしになりますか。

本当に何も決まっていなくて、メディカルチェックを受け、本人の身体と精神。結構、過酷だったようです。なので、本人のメディカルチェックをして、そこから、本人は早く、間をなるべく開けず可能な限り説明をしたいと言っています。今はそこまでしか。

(AERAdot.編集部 福井しほ)

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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