他方、女性会員の中には自分の価値をアピールするため、化粧をバッチリと施した顔写真をアップしたり、セクシーな水着姿を披露している猛者もいる。

 「パパ活」事情に詳しいライターはこう語る。

「都内の高級ホテルのラウンジなんかでは最近、明らかに"パパ活カップル"と思われる中年男性と若い女性が待ち合わせしている姿をよく目にしますし、それだけ『パパ活』が世間に浸透している印象です」

 「パパ活」といえば、「援助交際と何が違うの?」といった声もあるが、両者には"入口"に大きな違いがあるとか。

「『援交』が初めから性的な関係を前提条件として会うのに対し、『パパ活』の場合は食事やお茶、ショッピングといったデートのみで、肉体関係を伴わない場合もあります。実際、『パパ活』女性の多くは、最初に“パパ”候補の男性と会う際、『まずはお茶か食事だけで』、『いきなりの大人の関係はNG』などの条件を出すパターンが大。何度か会ってお互いに信頼関係が築けた後に肉体関係を結ぶこともあれば、ずっとプラトニックな関係を続けるケースもあります。つまり初めに"肉体関係ありき"というわけではないのです」(同前)

 こうした「パパ活」が若い女性を中心に密かなブームとなった背景には、ドラマの存在も欠かせないという。

「当時からすでに一部では話題になっていた『パパ活』ですが、さらにブームに火をつけたのがdTVやFODで配信され、後にフジテレビでも放送されたドラマ『パパ活』です。渡部篤郎さん演じる大学教授と飯豊まりえさん扮する女子大生が『パパ活サイト』を介して出会い、禁断の恋に落ちていくといったストーリーで、『愛という名のもとに』や『高校教師』などの作品で知られるヒットメーカーの野島伸司さんが脚本を手掛けたことでも話題になりました」(芸能評論家の三杉武氏)

 作中で飯豊演じる女子大生は生活費を稼ぐため、「パパ活」に手を出すことになるが、同ドラマでは「パパ活」ブームの裏にある「貧困女子」などの社会問題にも触れられている。

 前出のライターはこう明かす。

「実際、現実の『パパ活』サイトを見てみても、女性会員の中には大学、短大、専門学校などの学費、留学資金の捻出を目的とする学生や会社の給料だけでは一人暮らしができず生活費を稼ぐためという会社員、育児と仕事の両立に苦労しているシングルマザーなども数多く登録しています。また、収入面では苦労しながらも立場上、普通のアルバイトには手を出しづらい地下アイドルやタレントやモデル、役者の卵、フリーの女子アナなんかの存在も見受けられます」

 最近では、「パパ活」「ママ活」だけでなく、アラサー女子による「姉活」も広がりを見せているという。いやはや…。 (平田昇二)

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