ところが、これはまったくのデマ。民主党(当時)から抗議を受けた自民党も内容の誤りを認めた。片山氏は該当する投稿を削除し、「深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 これだけではない。13年5月には台湾人女性から聞いた話としてツイッターに、

<台湾と中国の人の最大の差は価値観。お金のため人殺しというのは台湾にはない>

 と投稿。これも差別発言だとして批判された。

 まだまだある。

 17年6月に放送された「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)では、加計学園問題について議論をしている時に、四国で獣医師が不足している理由として「あそこ(四国全体)離れ小島ですから」と発言。共演者から「失礼だ」とその場で非難された。

 最近では今年7月、西日本を中心に豪雨が降り続いていたさなかに、衆院議員宿舎で行われた自民党議員同士の交流会「赤坂自民亭」の写真をツイッターで公開。「安倍総理初のご参加で大変な盛り上がり!」「若手と総理とのお写真撮ったり忙しく楽しい!」と書いた。これをきっかけに、政権幹部が災害対応を無視して飲み会に参加していたことがわかり、厳しい批判を受けた。

 数々の失言で問題化した過去を持つ“炎上女王”の入閣に、早くも財務省関係者から心配する声が出ている。

「片山さんは財務省時代、数字を見るとすぐにポイントを理解して、事務処理能力がものすごく高かった。ただ、『この国をこうしたい』という国家観はなかった。なのに政治には興味があるので、ネット右翼のような思想に染まってしまう。野党もそこを攻めてくるでしょうね。もしかしたら麻生財務相以上に失言が問題になるかも……」

 数々のペーパーテストをトップの成績で突破してきた神童は、大臣としてどのような仕事をするのか。まずは頭のよさをフルに使って、失言による“炎上”を控えめに。

(AERA dot.編集部)