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猛暑の東京五輪、ビーチバレー選手に有効な「暑さ対策」はあるのか?【小崎仁久】

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真夏の東京五輪、ビーチバレー選手の対策は? (c)朝日新聞社

真夏の東京五輪、ビーチバレー選手の対策は? (c)朝日新聞社

「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」

 東京五輪の日程を7月24日~8月9日に決めた理由を、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会は立候補ファイルにこう示し、決定に至った。この時期は温暖と言うより猛暑で、選手のパフォーマンスが落ちると予想されるにもかかわらず、なぜこの日程を提案したのか不可思議ではある。しかし、現状で日程が変わらない以上、五輪出場を目指すアスリートはパフォーマンスを発揮するため、猛暑への対策が求められる。

 その暑熱対策という意味でも、今回のアジア競技大会(インドネシア・ジャカルタ/パレンバン)は東京への“前哨戦”だった。ジャカルタ、パレンバンはともに熱帯に区分され、8月の平均気温は27~29℃(東京28.1℃)。乾期とはいえ湿度もあり、五輪本番と似通った気候になっている。マラソン、競歩、サッカーなど暑さの影響が大きい競技を抱える団体は、国立スポーツ科学センター(JISS)のアドバイスのもと、暑熱対策のテスト、データ取りを行っていた。

 ビーチバレーボールは、もちろん暑さの影響を大きく受ける競技のひとつ。肌の露出が多いユニフォームで常に直射日光を浴び、下からの照り返しもある。頻繁にタイムアウトがあるものの、運動量が多く持久力も必要とされ、コートの砂は温度が上がると歩けないほどになることもある。

 ビーチバレーチームの暑熱対策のひとつは、氷水を入れたアイスボックスをベンチに持ち込み、タイムアウト中にそこへ足を入れること。人体には体温調節機能に大きな役割を果たす動静脈吻合(AVA)血管(動脈と静脈が毛細血管を介さず繋がっている)があり、その血管は手のひらや足の裏など四肢末端部を流れ、理論的には毛細血管の1万倍の血流量があると言われている。AVA血管を直接冷やすことで、温度の下がった大量の血液を体内に戻し体温と心拍数を下げようという方法である。

 マラソン、競歩では、グローブ状の手のひらを冷やす機器を導入し、レース中も給水地点に氷や保冷剤を用意して、それを手に握ったまま走ったり、歩いたりしている。しかし、手の指先に繊細な感覚が必要なビーチバレーボールでは、おもに足の裏を冷やすことにしている。急速に熱が取れる感じがあり、パフォーマンスに大きな影響を与えると選手からの反応も良い。



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