インタビューに答えるちゃんもも◎さん(撮影・大野洋介=写真部)
インタビューに答えるちゃんもも◎さん(撮影・大野洋介=写真部)
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アイドルグループ「バンドじゃないもん!」。(後列左から時計回りに)大桃子サンライズ(ちゃんもも◎)、望月みゆ、甘夏ゆず、恋汐りんご、鈴姫みさこ、七星ぐみ(撮影・植田真紗美)
アイドルグループ「バンドじゃないもん!」。(後列左から時計回りに)大桃子サンライズ(ちゃんもも◎)、望月みゆ、甘夏ゆず、恋汐りんご、鈴姫みさこ、七星ぐみ(撮影・植田真紗美)

 アイドルグループ「バンドじゃないもん!」のメンバー「ちゃんもも◎」が今夏、小説家としてデビューする。リストカットを繰り返した10代。整形を繰り返した20代。壮絶な人生を歩んできた26歳のアイドルは、新たなステージへと上がり続ける。

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*  *  *

――デビュー作『刺激を求める脳』の内容を教えてください。

 一言でいうと、ファンタジーとアドベンチャーを盛り込んだサスペンス小説です。意思を持たずに面倒なことを避けて生きてきた男と、欲しいものは必ず手に入れてきた女たちが織りなす物語を私の大好きな東京を舞台に書きました。

――普通の人生を歩むことができない美咲という女性が主人公ですが、ご自身のこれまでの人生を反映されているんですか?

 私はずいぶん壮絶な人生を歩んできましたが、今回の小説は100%フィクションです。

――壮絶な人生とは?

 両親との死別、リストカット、整形依存です。振り返ってみると、普通の26歳とは、ずいぶん異なる道を歩んできたと思います。

――どんな幼少期でしたか?

 私は小学生のころ、モーニング娘。さんに憧れてアイドルになりたいと思いました。でも鏡を見ると重いまぶた、低い鼻、理想的な美人とは違った容姿の私がいる。自分の顔を見るたびに「こんなブスはアイドルになれない」と気づかされるんです。「絶対にアイドルになりたい」という憧れと「ブスには無理だ」という現実のはざまで……あのころは地獄のような毎日でした。

――ですが14歳でジュニアグラビアアイドルとしてデビューしていますよね。

 はい。アイドルになるための道を模索するなかで、「14歳という年齢には価値がある」と気がついたんです。言い方は悪いですが、「14歳だったらブスでもジュニアグラビアアイドルにはなれるだろう」と。どんな形でもいいから芸能界に入って、その先のチャンスにかけてみようと考えました。

――14歳でそこまで考えていたんですね。

 中学生の女の子としては普通だと思います。その年ごろの女の子って、下校途中に男性につけられたり、変なおじさんに声をかけられたり、一度は男性から怖い目にあっている。そういう目で見られることに気がつくと同時に、女としての価値にも気がつくんです。私も「女としていまが最強なんだ」って思っていました。

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