事件が起きたとみられる臨海浦海水浴場=2018年4月20日、和歌山県白浜町 (c)朝日新聞社
事件が起きたとみられる臨海浦海水浴場=2018年4月20日、和歌山県白浜町 (c)朝日新聞社
野田孝史容疑者 =関係者提供
野田孝史容疑者 =関係者提供

 イケメンの夫が妻を殺害した動機は浮気だけではなかった。

【写真】野田孝史容疑者

 昨年7月、有名な和歌山県白浜町の海水浴場でシュノーケリングの最中に水難事故を装い、妻の野田志帆さん(当時28)を溺死させたとして、和歌山県警は4月19日、夫の野田孝史容疑者(29)を殺人の疑いで逮捕した。

 事件は昨年7月18日午後4時50分ごろ、白浜町の臨海浦海水浴場の約50メートル沖で、野田容疑者と妻が一緒にシュノーケリングをした時に起こった。

 事件当日、小雨が降る悪天候で、客も少ない中で沖合の岩場の影で志帆さんの遺体が発見された。砂浜から視角の場所で、野田容疑者が志帆さんを連れ出し、シュノーケリングを装って、溺れさせたという。

「志帆さんと夫の野田容疑者はどちらもスキューバ―ダイビングの資格を持っている。白浜にも精通しており、比較的、浅い場所でどうして溺死なのか、その疑問が出発点になった。志帆さんの遺体を解剖した結果、胃から大量の海砂が含まれており、疑惑は深まった」(捜査関係者)

 調べると、野田容疑者は志帆さんに少なくとも2件で計5千万円の生命保険を契約していることがわかった。

 また、別の女性と浮気し、その女性は野田容疑者の子どもを身ごもっており、離婚調停中であることも判明した。

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和歌山県警は野田容疑者の関与を疑い内偵捜査