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スマホアプリ決済ベンチャー社長が語る「中国に遅れをとるキャッシュレス社会」

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康井義貴(やすい・よしき)氏 1985年トロント生まれ。米大手投資銀行リーマン・ブラザーズを経て、シリコンバレーの大手ベンチャーキャピタルでスタートアップ企業への投資を手掛ける。2012年Origami設立(撮影/小島清利)

康井義貴(やすい・よしき)氏 1985年トロント生まれ。米大手投資銀行リーマン・ブラザーズを経て、シリコンバレーの大手ベンチャーキャピタルでスタートアップ企業への投資を手掛ける。2012年Origami設立(撮影/小島清利)

QR決済で買い物を実体験できるOrigami Kiosk(撮影/小島清利)

QR決済で買い物を実体験できるOrigami Kiosk(撮影/小島清利)

 現金大国といわれる日本が、キャッシュレス社会の実現へ向けて動き出している。日本のキャッシュレス決済比率は20%程度にとどまり、50%を超える中国などの諸外国と比べ、大きく遅れている。政府はキャッシュレス決済比率を10年間で40%に引き上げる方針を掲げており、その原動力として期待されるのが、スマートフォンをかざすだけで支払いができるスマホアプリ決済だ。スマホアプリ専業ベンチャー、Origami(東京都港区)の社長で、経済産業省クレジットカードデータ利用に係るAPI連携に関する検討会の委員でもある康井義貴氏に、日本のキャッシュレス社会実現へ向けた展望と課題を聞いた。

【写真】QR決済で買い物を実体験できるOrigami Kioskはこちら

 Origamiのスマホアプリ決済は、QRコード決済とも呼ばれ、店頭で表示される決済用QRコードを、ユーザーがスマートフォンで読み取ることで買い物の支払いが完了する仕組み。ユーザーのスマホは、あらかじめ銀行口座やクレジットカード、デビットカードなどの決済手段が紐づいている。日本国内では、Origamiが展開する「Origami Pay」のほか、楽天の「楽天ペイ」や、LINEの「LINE Pay」など大手IT企業が参入し、NTTドコモが「d払い」を4月からスタートさせる予定だ。

 康井氏は「会社を立ち上げた2012年ごろは、日本でQR決済が普及するはずがないと言われたが、中国を中心にインバウンドの外国人観光客が日本でのQR決済を求める声が高まるという『外圧』で日本でも広がり始めた」と話す。日本の小売店では、外国人観光客による買い物の増加が大きなビジネスチャンスをなっており、今後も、キャッシュレス決済への対応は進む見通しだ。

 キャッシュレス化が進む速度は、先進国よりも新興国のほうが速い。パソコンの普及を飛び越して、スマホなどのモバイルの立ち上がりが進んでいるためだ。中国では、アリババグループの「アリペイ」などがけん引役となり、モバイル端末を活用したキャッシュレス決済が進んでいる。インドでは、汚職や不正蓄財などの「ブラックマネー」の排除や貧困層への資源配分を効率的に進めることを狙い、政府主導で高額紙幣の廃止とキャッシュレス社会への転換を進めている。このほか、韓国やシンガポールなどでもキャッシュレス社会が進んでいる。


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