さておき、意識高い系幼稚園では、先日マラソン大会がありました。年少さんは500メートル。これが3歳児にとって長いのか短いのかいまいち分かりませんが、ビックリしたのは、一人ひとりに順位をつけていたこと。そして、うちの息子は4回ほどの練習ではビリかビリ2、本番ではビリだったのです。つまり完全にぶっちぎりでビリの座を確立していたのです。

 12月には、園児が粘土でつくった作品を飾るという催しがありました。それにもわざわざ外部から大学の美術の先生を招き、入選や優秀賞なんて評価をつけてきたのです。

 2月の早生まれで体が小さい息子は、マラソン大会の練習の度に、「ぼく、足が速いんだよ」としょっちゅう言っていたので、漠然と「そうなのか~。頑張ってるんだな」と思っていたのですが、もしかしてこれは、ビリであることを隠そうとしてのセリフなのかもしれない、と心配になりました。ただ、担任の先生が「まこと君は転んだ子とお喋りをしていましたね~」と言っていたので、単にマラソン大会というもの自体がなんなのか分かっていない状態、ただひたすら皆で同じ方向に走っていく遊びと思っている可能性もかなりあります……。それでも、年中か年長になれば理解してくるでしょう。実際、年少さんでも発育がいい女の子の方は、既にマラソン大会の順位をめぐりバチバチと火花がとんでいるそうです。

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園長は本当に子どもに関する文献を読んでいるのか?