北朝鮮ミサイル いつまでも「寸止め」とは限らない? Jアラートが示す“万が一”とは (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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北朝鮮ミサイル いつまでも「寸止め」とは限らない? Jアラートが示す“万が一”とは

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水爆とみられる装置を視察する金正恩朝鮮労働党委員長(右から2人目)=朝鮮中央通信HPから

水爆とみられる装置を視察する金正恩朝鮮労働党委員長(右から2人目)=朝鮮中央通信HPから

 北朝鮮はミサイル発射を繰り返し、9月には6度目の核実験を行った。日本をふくむ北東アジアの平和と安全が揺るがされている。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、朝日新聞論説委員・小村田義之さんの解説を紹介しよう。

■今、目の前にある危機

 挑発を続ける北朝鮮にどう対応するべきか。日本が直面する難問だ。

 何度抗議してもミサイル発射を繰り返し、8月には中距離弾道ミサイルが日本上空を飛び越えた。

 9月に入ると6回目の核実験を強行し、国連安全保障理事会(国連安保理)は北朝鮮への石油輸出に上限を設けるなどの制裁決議を採択した。

 しかし、北朝鮮はその制裁に反発するかのように再びミサイルを発射した。

 北朝鮮情勢はまさに今、目の前にある危機である。

 ただ、アメリカ(米国)軍の軍事力は圧倒的だ。トランプ米大統領が武力行使を決断すれば、北朝鮮は短期間で壊滅に追い込まれるだろう。

 北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長も、それはわかっているはずだ。今のところ日本にミサイルを撃ち込む可能性は低い。戦争にならないよう計算しながら、いわば「寸止め」で危機を演出している。

 緊張を高め、相手が折れるのを待つ。米国と北朝鮮のチキンゲームである。

 ただ、軍事的な緊張が続くうちに、戦争に発展する可能性もゼロではない。米軍が武力行使に踏み切れば韓国、日本への激しい反撃が予想される。今は寸止めのミサイルも、日本に着弾するかもしれない。

 政府が「Jアラート」などで避難を呼びかけているのは、こうした「万が一」への備えである。

 外にいるときは建物内や地下へ。物陰に身を隠し、伏せて頭部を守る。ミサイルが直撃すれば助からないが、近くに落ちたときはとっさの対応が生死を分ける。

 過剰に怖がる必要はないが絶対安心とも言い切れない。自衛隊のミサイル防衛は、イージス艦が発射する迎撃ミサイル「SM3」と地対空誘導弾「PAC3」の二段構え。だが北朝鮮がミサイルを同時に多数発射すれば全ての迎撃は難しい。
 結局、日本人の生命を守るためには、戦争を回避しながら、北朝鮮がミサイル発射や核実験をしない国になるよう対話と圧力で軟着陸を図るしかない。



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