北朝鮮ミサイル いつまでも「寸止め」とは限らない? Jアラートが示す“万が一”とは (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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北朝鮮ミサイル いつまでも「寸止め」とは限らない? Jアラートが示す“万が一”とは

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水爆とみられる装置を視察する金正恩朝鮮労働党委員長(右から2人目)=朝鮮中央通信HPから

水爆とみられる装置を視察する金正恩朝鮮労働党委員長(右から2人目)=朝鮮中央通信HPから

■日米韓と中国、ロシアの連携がカギ

 問題は、その道筋が見えにくいことだ。

 2005年には日米と中国、ロシア、韓国、北朝鮮の6者協議が、北朝鮮の核放棄を盛り込んだ初の共同声明を発表。ところがその1年後、北朝鮮は最初の核実験に踏み切った。

 対話をしても北朝鮮は約束を守らないのか。日米両政府にはそんな不信感がある。このため北朝鮮が真剣に対話に臨む姿勢を見せない限り、軍事や経済で圧力をかけ続ける構えだ。

 イソップ物語の「北風と太陽」でいえば、北風を吹かせて北朝鮮の態度を改めさせ、そのうえで対話に入ろうとしている。

 だが、北朝鮮と関係の深い中国やロシア、韓国は対話重視で、日米とはなかなか足並みがそろわない。

 特に北朝鮮への影響力が強い中国は、石油の「全面禁輸」のような強い制裁には慎重だ。隣国の北朝鮮が崩壊すれば中国への影響が避けられない事情がある。

 それでも、やはり中国の存在は大きい。中国が重い腰をあげなければ問題の解決は見込めない。米韓合同軍事演習などで北朝鮮に圧力をかけるのは、緊張を高めることで、中国がこの問題に本気で取り組むよう促す意味もある。

 日米韓と中国、ロシアの連携がカギを握る。朝鮮半島をどのように安定させるかの「出口」について、関係国の合意も必須だ。

 北朝鮮に圧力をかけながら、最後はやはり、対話に動かなければならない。当面の目標は核ミサイル開発の「凍結」とし、将来的には地域の非核化をめざす。

 戦争は誰の利益にもならない。懸命な外交努力が今ほど求められるときはない。(解説/朝日新聞論説委員・小村田義之)

【キーワード:国連安全保障理事会(国連安保理)】
世界の平和と安全のための取り組みを決める国際連合(国連)の組織。いつもメンバーに入っている中心的な立場の常任理事国はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5カ国で、2年の任期で選ぶ10カ国(非常任理事国)とで構成される。問題が起こると、まず話し合いで解決策をさぐり、解決しなければ経済的な制裁を加えたり、軍隊を送ったりすることがある。日本は現在、非常任理事国のメンバーである。


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