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古賀茂明「『小池モンスターイフェクト』を作りあげた大手マスコミの罪」

連載「政官財の罪と罰」

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著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。元報道ステーションコメンテーター。主著『日本中枢の崩壊』『日本中枢の狂謀』(講談社)など。「シナプス 古賀茂明サロン」主催

著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。元報道ステーションコメンテーター。主著『日本中枢の崩壊』『日本中枢の狂謀』(講談社)など。「シナプス 古賀茂明サロン」主催

9月29日の小池知事の定例会見後の「非公式取材」。この後、「排除」発言が飛び出した(撮影:小泉耕平)

9月29日の小池知事の定例会見後の「非公式取材」。この後、「排除」発言が飛び出した(撮影:小泉耕平)

 選挙戦も残り1週間を切った。解散から公示までの小池旋風の動きがあまりに激しかったので、ちょっとやそっとのニュースには驚かなくなってしまった。何しろ、前日に大ニュースになったことも翌日「リセット」の一言でなかったことになる。政治家の言葉をまじめに聞いているのが馬鹿らしい。どうしてこんなことになってしまったのだろうとつくづく思う。

【小池知事の「排除」発言が飛び出した非公開取材はこちら】

 そんな折、東京新聞社会部望月衣塑子氏の『新聞記者』(角川新書、10月12日発売)を読んだ。望月氏は、社会部の記者ながら、菅義偉官房長官の記者会見に参加して菅氏に「しつこく」質問を続けた。これによって、政府の説明の矛盾や不透明性が広く国民に伝えられることになった。この本には、いかに現在の大手メディアの記者たちが、本来のジャーナリストとしての倫理観を失い、その責任を放棄しているのか、そして記者クラブがどこまで腐敗しているのかが生々しく描かれている。

 安倍政権とマスコミの関係については、私も3年前から様々な形で指摘してきた。テレビ朝日「報道ステーション」で官邸によるマスコミ弾圧を告発したのもその一つだ。それをきっかけに、日本の報道の自由の危機という問題は、国内だけでなく世界中で議論された。
 
 実は、私は、安倍政権批判を展開しつつも、非があるのは安倍政権だけではないと考えている。むしろ、マスコミの方にこそ大きな問題があると言った方が良いかもしれない。そこには、日本の大手メディアの、「権力に弱い」、あるいは「権力に迎合したがる」という問題がある。

 しかし、それ以上に、そもそも「真実を伝えない」、さらには「フェイクニュースで商売をする」という、より深刻な問題が横たわっているのではないか。そのことを、小池百合子氏にまつわる報道とそれが選挙戦に与える深刻な歪みという観点から考えてみたい。


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