本田(右)のゴールで先制した日本だったが、ホームでまさかの逆転負けを喫し、最終予選は黒星スタートとなった。(撮影・六川則夫)
本田(右)のゴールで先制した日本だったが、ホームでまさかの逆転負けを喫し、最終予選は黒星スタートとなった。(撮影・六川則夫)

 9月1日、2018ロシアW杯のアジア地区最終予選が開幕し、日本代表は本田圭佑のヘッドで先制しながら、UAEにフリーキックとPKから2ゴールを許してホームでまさかの逆転負け。過去、公式戦無敗を誇ってきた埼玉スタジアムでの“不敗神話”にピリオドが打たれることになった。

 負傷の柏木陽介に代わりボランチとしてピッチに立ったのは、これがフル代表デビュー戦になった23歳の大島僚太。しかし、持ち味を十分に発揮できたとは言い難かった。日本は11分にFKから清武弘嗣のクロスを本田が押し込み、幸先よく先制した。しかしその後はボランチの大島や長谷部誠がボールを持ってもパスの出しどころがなく、相手に詰められるとDFラインに戻さざるを得ない展開が続く。ハリルホジッチ監督も「ボールを早く動かす我々のサッカーができなかった」と嘆いた。

 その原因は前線の岡崎慎司、清武、香川真司らの動き出しが遅く、立ち止まっていることが多かったからだ。先制点こそ本田と酒井宏樹で右サイドから崩すシーンが何度かあったものの、その後の日本はボールを保持して攻めながらも効果的な攻撃に結びつけられない。そして20分、カタール人のアブドゥルラフマン・アルジャシム主審が最初の“見せ場”を作る。

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