「アマチュアのパパラッチ」にも慣れている
「アマチュアのパパラッチ」にも慣れている
ツーショット撮影も
ツーショット撮影も

 このところ日本で“島”が人気を集めているが、台湾に、それに勝るとも劣らない“猫村”があるのはご存じだろうか? 

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 米国のテレビCNNが選んだ「世界6大猫スポット」のひとつで、あの人気動物写真家・岩合光昭さんも訪れた、といえば、否が応でも期待が高まる。

 台湾の首都、台北から列車や車で約1時間。新北市にある侯硐(ホウトン)は、かつて台湾最大の炭鉱の町だったが、1990年代に鉱山が閉鎖されると人口が急激に減少。その一方で、「住ネコ数」がどんどん増え、いまでは“猫村”として知られるようになったという。

 駅近くの「侯硐(ホウトン)猫村散歩地図」に記されたネコの足あとを頼りに村を歩けば、好奇心いっぱいに跳んでくるコ、幸せそうに眠るコ、看板猫よろしくお店の前に陣取っているコ、無邪気に虫とたわむれるコと、よりどりみどり。

 訪れる日本人はまだまだ少ないが、地元ではすっかり有名で、週末ともなればカメラを抱えた観光客が続々と集まってくる。100匹以上が暮らすというこの村のネコたちは、「アマチュアのパパラッチたちに慣れている」とCNNが報じたとおり、カメラを向けてもまったく警戒しないので、まさに撮り放題。至近距離でのツーショット撮影さえも可能なのだ。

 日本の猫スポットでは餌やりが禁止されていることも多いが、ここでは商店で売られているおやつをあげられるのもうれしい。

 なお、ネコたちはその習性上、日中は寝ていることが多いため、活動時間帯の朝夕に訪れることをおすすめするが、南国の台湾では、夏の午後はスコールが降りやすいので、最も狙い目なのは朝。観光客も少なく、ネコたちと濃密な楽しいひとときを過ごせるはずだ。

※「世界6大猫スポット」=2013年のCNN.comの記事によると、世界6大猫スポットの他の5つは米・フロリダ州のヘミングウェイ博物館、イタリア・ローマの古代遺跡のラルゴ・アルジェンティーナ広場、トルコのカルカン、そして日本からは2カ所、福岡県の相島と宮城県の田代島となっている。

旅カメラ Style magazine 2015 SUMMERより