動画サイト「ユーチューブ」に投稿されたフリージャーナリスト・後藤健二さんとみられる画像
動画サイト「ユーチューブ」に投稿されたフリージャーナリスト・後藤健二さんとみられる画像

 過激派組織「イスラム国」は27日深夜、人質にしているフリージャーナリスト・後藤健二さん(47)とみられる新たな画像と音声を動画サイト「ユーチューブ」に投稿した。

 後藤さんとみられる男性は、英語で、イスラム国が後藤さんの解放条件としているサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放期限が24時間しかないと語り、これ以上、釈放が遅れると、イスラム国に捕らえられているヨルダン軍のパイロットと後藤さんが殺される可能性を示唆している。

 投稿された画像は静止画像で、後藤さんとみられる男性が、ヨルダン軍パイロットとみられる男性の写真を持っている。

 以下はユーチューブに投稿された音声の日本語訳。
 
 「私は後藤健二だ。日本国民と日本政府に通告する。これが最後のメッセージになると言われいる。そして、今、私の自由を阻んでいるのはヨルダン政府がサジダ死刑囚を引き渡しを遅らせているからだ。日本政府は、すべての政治的圧力をヨルダン政府にかけるように言ってくれ。

 残された時間は非常に短い。これは私と彼女の交換だ。なぜ理解できないのか。彼女は10年服役していた。私はわずか数カ月捕らわれているだけだ。彼女と私の直接交換である。

 これ以上遅れると、ヨルダン政府はパイロットの死に責任を持つことを意味する。これに続いて、私の死に責任を負うことになるだろう。私には残された時間が24時間しかない。パイロットにはもっと少ない時間しかない。どうか私たちを死なさないでくれ。これ以上、引き延ばせば、私たちは殺されるだろう。ボールはヨルダン側にある」