有給消化日数・有給消化率ともに日本が最下位を脱却!(エクスペディアジャパン調べ)
有給消化日数・有給消化率ともに日本が最下位を脱却!(エクスペディアジャパン調べ)
有給休暇を取る際に罪の意識を感じてしまう割合(エクスペディアジャパン調べ)
有給休暇を取る際に罪の意識を感じてしまう割合(エクスペディアジャパン調べ)
休暇中も仕事のことが頭から離れない割合(エクスペディアジャパン調べ)
休暇中も仕事のことが頭から離れない割合(エクスペディアジャパン調べ)

 6年連続で有休消化日数・有休消化率ともに最下位を記録してきた日本。ここにきて、とうとう最下位脱出を果たした。

 エクスペディアジャパンが毎年行っている有給休暇の国際比較調査によると、2014年の有休消化率ワースト1位は韓国で48%、2位は日本で50%、3位はマレーシアで71%という結果となり、ここ数年続いた韓国との有休消化率最下位争いに、初めて日本が勝利した。

 昨年は有給消化率38.9%でぶっちぎりの最下位だった日本。なぜ急に50%まで数字を上げることが出来たのだろうか?

 有給消化に対する上司の協力について聞いたところ、約2人に1人が協力的であるという結果に。2020年までに有休消化率を70%にするという政府の新成長戦略が功を奏しているといえるのかもしれない。

 しかし、1位との差が2ポイントだったのに対し、3位との差は21ポイントと、韓国と日本の有給消化率が圧倒的に低いことに変わりはない。同調査によると、2014年は13年と比べ、全体的に有給消化日数は増加傾向にあり、日本も有給支給日数は13年より2日多い20日、有給消化日数は3日多い10日となっている。それでも世界に比べ、有給消化率が低い理由は何だろうか?

「有休を取るのに罪悪感はあるか」という質問に、最も多い26%が「はい」と回答した日本。実に4人に1人が罪の意識を感じているということになる。日本人が後ろめたいと思う理由については「人手不足」が1位に。さらに、「たとえ休暇を取ったとしても旅行中に仕事のことが頭から離れない」と回答したのは、やはり日本人が最も多く、世界平均の5.6%を大幅に上回る13%だった。

 一方で、有給支給日数30日、消化日数30日と、有給消化率100%を誇るスペインでは、92%が全く罪の意識を感じないと回答。同じく有給消化率100%のフランスでは、90%の人が現在の有給休暇消化状況に不満があるという別の調査結果もある。他国と比べても仕方がないとはいえ、あまりの差に、日本人の国民性自体を疑いたくなるのも確かだ。

 ちなみに、日本人の1番多い有休の取り方は、“年間を通して短い旅行に複数回行く”(56%)だった。“有休をまとめて取り、1回の長期旅行に行く”と回答した人はわずか11%で世界で最下位。仕事が気になるのか、同僚の目が気になるのか、共働き世帯が増え同時期に長期の休みが取りにくいからなのか、理由は色々と考えられるが、長期休暇が取りにくい環境であることは間違いなさそうだ。

 せっかくの有給休暇。罪の意識からちょっとずつ消化するか、罪の意識を全く感じずに長期旅行でリフレッシュかは、あなた次第?