C)が多かった人…片づけスキルと収納のしくみにギャップが見られます

 雑貨ショップのディスプレーや雑誌で紹介されるインテリアはとてもきれいで魅力的に映りますが、ともすれば実際の使い勝手よりも写真映えやイメージが優先される傾向があります。例えば調味料を真っ白なケースに詰め替えて見た目をそろえるのはポピュラーなテクニックですが、実際はこまめに移し替える手間をいとわない性格でなければ長続きしません。

 収納の面倒くささを日々の努力で補おうとするのは挫折の元。ビジュアルの完成度を少々落としてでも、大切にしたいのは無理なく続けられる収納のしくみです。

 買ってきたときや使い終わったときにいかに余計な手間やアクションなく収納できるか。調味料であればケースの入れ替えをやめ、そのままの容器でスムーズに出し入れできる高さや幅などといったスペースの確保がポイントです。

D)が多かった人…理想の部屋の状態が思い描けなくなっているようです

 情報に振り回されて失敗したり、日常的に責められたりといった経験が重なると、自己肯定感が大きく下がり、何をやってもうまくいかないような気持ちに陥ってしまいます。

 片づけが苦手な人ほど、よその誰かの理想や正しさに合わせるのではなく、自分自身の使い勝手にわがままになるべきです。そしてできるだけ早く失敗の連続を断ち切り成功体験を積むこと。「自分はこれでいいんだ」という手応えを得ることが大切です。

 部屋、空間ごとに「困っていること」「スムーズにしたいこと」を挙げてみましょう。そうすると何から始めればよいのかが見えてきます。もしも自信がなければプロを頼ってみるのもいいかもしれません。

E)が多かった人…足りないのはきっかけ、腹をくくることのようです

 いざ現場が動き出すと、驚くほどスムーズに作業が進む人が一定数いらっしゃいます。これまではまとまった時間が割けずに片づけても中途半端になっていたのでしょう。もしくは伴走者がいなかったから走りだせなかったのかもしれません。しかしこうした方は物の取捨選択も優先順位の判断も早いので、作業がとてもスムーズです。

 このタイプの方に必要なのはきっかけと集中できる環境。子どもを預ける、プロを呼ぶなど、片づけに取り組むためだけの時間を確保しましょう。あなたが腹をくくりさえすれば、改善は一気に進みます。

 いかがでしたか。今回は、片づけが苦手な人のさまざまなパターンをご紹介しましたが、一言で「片づけが苦手」と言っても多種多様な原因があることがおわかりいただけましたか。「片づけは気合!」とばかりにやみくもにがんばる前に、自分はどのパターンに当てはまるかを確認し、それぞれに合った方法で解決に向けアクションを起こしてみてくださいね。

(家族の片づけコンサルタント sea(しー)、取材・構成/麻宮しま)