ベンツに乗ると、周囲が優しくなる?(※イメージ)
ベンツに乗ると、周囲が優しくなる?(※イメージ)

 ハリウッドスターの夢に破れた俳優崩れが、日本の常識を変えた。

「鬼のような指値」で一世を風靡し、ローンを組まなければ購入できないと思われていた不動産投資の常識が一変したのだ。

「ボロでも、キャッシュを生むシステムが確立していれば価値がある」
「売手の言い値ではなく、経営の視点から大幅な値引きをする」
「20万円で土地付きの家が買える」など

 数々の常識破りの手法に、全国の読者が度肝を抜かれ、多くのフォロワーを生むことになる。

 そしてまた、日本に嵐を巻き起こす話題の書――『ベンツは20万円で買え!』が登場した。今回のテーマは「新品価格の10分の1で買う」こと。ものの本質がわかれば、新品で買うのがバカらしくなる。賢く買って、人生を自由に生きよう!

●イヤガラセを受けないためにも安い中古の高級車に乗ろう!

 メルセデスで街を走ると、人々は優しく接してくれる。右折や車線変更がスムーズだ。ウインカーを出すと、周りのクルマが気を遣って、勝手に道を譲ってくれるのだ。軽く手を挙げ、お辞儀をして合流する。

 ところが、朽ち果てたボロボロの軽自動車に乗っていると、マジメに運転していても、いわれのない差別やイヤガラセを受ける。

 例えば車線変更のとき、3秒前にウインカーを出しても、右斜め後方のクルマが加速して、わざと入れてくれない。あるいは、NAの非力な軽自動車でアクセルを全開にして、頑張って加速してもスピードが上がらず、後続のクルマがパッシングをしながら煽ってくる。

 この類いのイヤガラセをしてくる人は、なぜか、マジメくさったつとめ人が多い。仕事のストレスが溜まっているのだろうか。家庭ではよき父、よき夫であるかと思うと残念でならない。

 しかし、メルセデスに乗ってガソリンスタンドに行けば、若い店員が全速力で駆け寄ってくる。羨望のまなざしでメルセデスを見つめる顔なじみの店員に、ちょっと質問してみた。

「このクルマ、いくらだと思う?中古車だけど」

「200万円か300万円くらいですか?」

「惜しい!もう少し安く買っている。50万円」

 恥じらいながら店員の耳元で囁き、耳たぶにそっと息を吹きかける。

 想像していた価格とのギャップに、若い店員は目が点になって、のけぞっていた。たぶん中古車とはいえ、メルセデス・ベンツがそんな値段で買えるとは思っていなかったようだ。

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