第21回 若い子たちの活躍

鈴木正晴

イモトさん(右)とサクライさん(左) (11:00)

イモトさん(右)とサクライさん(左) (11:00)
 日本百貨店の鈴木です。会社をつくって間もなく10年。日本百貨店をオープンしてからは5年を迎えます。気がつけば僕も40歳。以前は、仕事で会う人はほとんど年上ばかりでした。なんやかんやと甘えてかわいがられ、成長させてもらったのだと思います。これからは逆もしっかりやらなきゃと思いつつ、うまく切り替えられずにいます。まあ人間の寿命も延びていますし、40歳なんてまだまだ駆け出し。若いヤツらと張り合いながら、120歳まで楽しく仕事したいなと思っています。

 日本百貨店を支える作り手たちにも、年下が増えてきました。

 たとえば秋葉原にある「日本百貨店しょくひんかん」に、毎日のように納品・陳列に現れるイモト・サクライのコンビ。彼らは慶応の大学院にいる間に起業をして、デザイン関係の仕事を中心に、マルシェの運営など、生産者さんのサポートをしています。

 最初、知り合いからの紹介で「農家さんや生産者さんの代わりに、僕らがスズキさんのところで商品を売りたい!!」と言ってきた時には、失礼ながら(半分やっかみですが)、こんなおぼっちゃんたち、いつまで続くかねと思いつつ、せっかくやるなら頑張ってほしい、自分も通った道だし応援したいな、なんて考えて、一緒にやることにしました。それから2年間、ほぼ毎日お店のことを気にかけて通い続けている二人。本当に頭が下がります。見習わないとね。

 そして備前焼・宝山窯のモリさん。お会いするまで、備前焼はすごそうだけど地味でとっつきにくい、何万円もするものが多く、僕らの扱うものじゃない、というイメージがありました。

 そんな時にモリさんが提案してくださったのは、丸いカタチのぐい飲み。僕らは「コロコロ」と呼んでいます。

 伝統があり、見方によっては「カタい」動きになりがちな備前焼。モリさんは、個展での作品発表は続けながらも、もっと幅広い人たち、若い人たちにも使ってもらおうよと、手に取りやすい値段で、今の生活に取り入れやすいようなデザインのものを制作しています。日本百貨店にはぴったりのラインナップ。

 さらにモリさんは、「世界中の人に使ってもらおう!」と、若手の陶芸家3人でアメリカを横断したり、現地の窯を回ったり、ヨーロッパに備前焼を広めに行ったりしています。見た目のおとなしい感じからは想像がつかないフットワークです。

 きちんと自分たちの姿を見つめ、自分たちの感性でモノヅクリをし、着実に歩を進める。そうやって少しずつカタチをかえながら、モノヅクリ文化は引き継がれていくのですね。

 負けないように頑張らないと! 同時に「一生懸命応援してやりたい!」と思います。

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