2014年の12月、シルバー人材センターの方が植木の刈り込み作業をしてくださっていると、突然、白黒のが現れました。とてもおびえた様子で、空腹そうでした。

 センターの方がパンを投げてやると、むさぼるように食べます。見かねて猫缶をやったら、すするように一気に食べてしまいました。

 センターの方が、帰り道に猫を捨ててきてやると言うので、これは大変だと思い、娘に電話で相談しました。娘も孫娘も猫好きで9匹も飼っているのです。

 娘は、そのまま外で食事をさせ、外猫として飼うようにしたら?と言います。うちにも12歳の雄と雌の猫がいますが、その白黒猫にも餌付けをする以上、最後まで責任を負う覚悟でなければと、肝に銘じました。

 その時季のことですから、すぐに朝晩の寒さが厳しくなりました。3日ほど外の毛布の上で寝させましたが、息子の車で動物病院に連れていき、CTなどの診察を受けさせました。

 結果は異常なし。それを機に、名前をキン(写真、雌、4歳ぐらい)に決めました。孫娘から借りたケージに入れ、前からの2匹とは別にして、縁側で面倒をみることにしたのです。

 1月は発情期で大変でしたが、避妊手術をすませると静かになり、日に日に活発になって、障子に登って破るようになりました。そこで仕方なく先住の2匹と一緒にしたら、お互いに挨拶を交わし、すんなりなじんでくれました。

 2年前には食欲が落ち、尿が出なくなりました。腎不全とのことで、2泊3日の入院をしましたが、今は食欲旺盛。器用に戸を開けて廊下に出たり、2階に行ったり、元気な完全室内飼い猫になっています。

 これからも健康で元気で、楽しく猫と暮らしたいと願っています。

(武藤勝子さん 宮城県/84歳/主婦)

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