第1305回 ネコスペシャル(2)ヘビ、モグラ、何でもとった狩りの名手 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1305回 ネコスペシャル(2)
ヘビ、モグラ、何でもとった狩りの名手

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 2週間前から食べなくなった。大好きなサーモンのお刺し身も牛タンもカンパチのあら煮も、色々試したが今回は無理だった。

 人間の食べ物を与えたら長生きしないと聞くが、みいこ(写真、雌)が18歳ぐらいになったときから、食べると言えば何でも食べさせた。あの世に行って猫仲間に自慢できるよ!なんて言いながら。

 20歳になったみいこは、5月に亡くなる前日まで散歩を欠かさなかった。立ち上がるときふらつくようになっても、私の腕枕でいつものように眠った。

 亡くなる前日、いつものように並んで寝ていると、ふらつきながら抱っこしてと言うので、優しく抱いて包んであげた。それから思い出話をたくさんした。

 20年前、突然わが家にやって来たときのこと。小さかった。かわいかった。

 みいこが寝ているからテレビの音を小さく、と主人が言っていたこと。

 狩りの名手だったこと。ネズミ、ヘビ、ハト、モグラ、何でもとったね。

 カーテンレールの上も歩いたね。食器棚の上が大好きだった。

 お弁当箱に詰めておいたトンカツがなくなっていたこと。みいこを連れてきたお兄ちゃんも立派なお父さんになったこと。もう一人のお兄ちゃんもお父さんになって、その子どもたちから「みーも」と呼ばれたね。

 主人が単身赴任になっても、みいこがいてくれたからさみしくなかった。

 上り坂、下り坂、みんなで乗り越えたね。本当に楽しい20年だったね。

 夜中にいつもみいこがパトロールしたように、その晩も2人で外に出た。

 満天の星空だった。

 みいこ、大丈夫だよ。もうすぐあのお星さまになるんだよ。お母さんもそのうち行くから先に行って待っていてね──それから、家の周りを2人でゆっくりと歩いた。

(原田和枝さん 佐賀県/56歳/整体師)

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(更新 2018/12/20 )


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