第1304回 “ぽてぽて”としか歩けなかったのに… 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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第1304回 “ぽてぽて”としか歩けなかったのに…

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 初代犬・リュウが亡くなって3年ほど経ったころ、東京に住む長女が友人宅で生まれた柴犬をもらってきた。それが現在の愛犬・きなこ(写真、雄)だ。

 当時はリュウのことが心に残っていた上、共働きで忙しく、飼うつもりはなかった。しかし夫の希望で引き取ることに。

 夜中でも「散歩に行きたい」「遊んで」と騒ぐなど、かなりのワガママっ子で、最初の1、2カ月は真剣に返すことを考えた。

 だがそんなことをしたら、「お母さんは私たちには『決めたことは最後までやりなさい』って言うくせに」と2人の娘に言われるに決まっている。それで思いとどまった。

 あれから12年弱、やんちゃだったきなこもすっかり老犬だ。雷と花火が嫌いで、音がするとペットボトルや写真立てなど、家中のものを倒して回る。今年の夏は雷が多く、そのたびに大騒ぎ。若いころはこうではなかったのだが、年をとって怖がりになったのか。

 半年前には、コルチゾールというホルモンが必要以上に出てしまうクッシング症候群と診断され、治療を開始。太ったのも、ゼイゼイ息をするのもそのせいだった。幸い薬が効き、“ぽてぽて”としか歩けなかったのが、少し走れるように。

 毎日の世話や病院通いなど、ペットを飼うのは大変だとつくづく思う。だが夫婦共に定年し、夫と一日中家にいるようになると、改めて「きなこがいてくれてよかった」と思う。二人できなこの愚痴を言い、きなこのかわいさを褒め、きなこと一緒に山や公園に出かける。

 獣医さんからは、この病気は発症から亡くなるまで約2年と言われた。いつまで一緒にいられるかはわからないが、それまではこの3人(匹?)の群れで、仲良く暮らしたい。

(野村輝子さん 静岡県/70歳/主婦)

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(更新 2018/12/13 )


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