マルチーズとプードルの混血、チャッピー(写真、雌)です。寂しがり屋で、私たちが居間にいる間はずっとそばにいて、抱っこしてもらうのを待っていました。冬はアンカ、夏はクーラーがお留守番の友でした。
 おなかが弱かったので、食事は動物病院指定のドッグフード。私たちが何か食べていると、体を擦り寄せてきて、ずっと待っています。そんなときには脂っこくない鶏肉などを選んで食べさせていました。
 この春、急にフードを食べなくなったので慌てて動物病院に通い始めました。いつもは車に乗るのが大好きなのに、病院に着いたとわかると震えだしました。以前手術した記憶がよみがえったのかもしれません。
 病院ではおなかのエコーをとり、大きな注射をしてもらいました。5日目、病院に行く気になれず、抱っこで散歩に出ました。
 ねえチャッピー、この国道を渡り、家々の間の細い道を歩いて、よその犬のにおいを嗅いで回るのが好きだったね。納得するまで嗅いだら、国道を渡って戻ってきたよね。
 雑草が茂った空き地に行き、草むらに顔を近づけてやると、毛布の中から顔を出してクンクンしました。
 散歩から帰り、昼食を食べている私を、チャッピーは見ていました。
「ほら、食べる?」と食べ物を口に近づけると、顔を横に向けました。しばらくしてから見ると、また私を見ていました。
 洗いものをすませてから改めて見ると、目を開けたまま硬くなっていました。
 目を閉じさせようとしたら、なんだか涙でうるんだような目をして、うれしそうにほほ笑んでいました。
 乳腺腫瘍で2度も大手術したけど、頑張ったよね。17歳と10カ月、長生きしてくれてありがとう。楽しかったね。

(西山由紀子さん 佐賀県/63歳/自営業)

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