実際、葬式が増えた。
話題も、「◯◯さん、手術したらしいよ」「これが健康にいいよ」そんな内容が増えた。
正直、「これでいいのだろうか」と、ふと思った。
環境を変えてみたくて、大学院に行くことにした。
法政大学大学院の政策創造科に入学、そこで出会うメンバーは、20代でも30代でも同級生。
20代でもパソコンやゲームやアニメなど、わたしより詳しい話題はいっぱいある。
「ねえねえ、どんな漫画読んでるの」「このレポート、どうしたらいいの?」ときいたりして、完全にクラスメイトの会話。
わたしのリーダーズカレッジに来る年配の人たちの気持ちが分かる気がした。
何より嬉しいのは、20代の飲み友達ができたこと。
若干、わたしのほうが稼いでいるから、飲み代はわたし。でも、そんなに高い店に行くわけじゃない。
場合によっては、みんなの分を払っても、ちょっと高い店の一人分だったりする。
何よりも話題が、彼女のこと、就職活動のこと、デートコースなど、普段入らない情報が入ってくることに刺激がある。
親子以上に年齢が離れた彼らにごちそうする代わりに言う。
「80歳になって、わたしが元気で寂しがってたら、たまには、一緒に飲んでね」
彼らも笑って言ってくれる。
「任してください」
嘘でも嬉しい。
そして、わたしが気をつけていること。聞き上手でいること。
「そうなんだ」「それで」を連発。
なぜなら、自分ばかり話していると、嫌われることをわかっているから(笑)。