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1年で驚きの成長、若き主役たち

文・中島かずき

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『戯伝写楽 ーその男、十郎兵衛ー』の顔合わせに行ってきました。
 年末から稽古は始まっていたようですが、本格的に開始されるのが年が明けてからということで、このタイミングになりました。
 一年前のキャストに加えて、柴田秀勝さんや平野綾さんなど初めてお会いする方もいて、懐かしいような新鮮なような、面白い気分でした。
 そこで、「幕が開いてすぐに震災が起き中止した公演が、紆余曲折を経てもう一度再上演までこぎつけました。途中何度か、無理かもしれないという状況がありながらも、今ここにみなさんに集まっていただくことができました。そのこと自体が意味がある公演だと思います」と挨拶させてもらいました。
 たかが一つの芝居の話ですが、飾りのない気持ちです。
 一年たって驚いたのは、ヒロインのおせい役の城戸愛莉さんの成長です。
 いま18歳。たった一年ですが驚くほど変化できる時期なのでしょうね。僕もプロデューサーの朴?美さんも、顔を見合わせて「いいね」とうなずきました。あとでスタッフに、「お二人が彼女の芝居を見ながら、ニヤニヤしていたり同じところでうなずいたりしていて相当おもしろかったですよ」と言われてしまいました。
 チケットは完売しているようですが、当日券も考えているようです。
 観たいと思っていただいた方にはできるだけ観劇できる機会を作りたいとスタッフも考えているようですので、よろしくお願いします。

 その翌日、『仮面ライダー生誕40周年×スーパー戦隊シリーズ35作品記念感謝祭』を観に行きました。
 東京国際フォーラムのホールA、キャパ5000人の会場が満席です。
 二日間の開催ですので計1万人。すごいですね。
 10年ほど前、もう平成ライダーも始まっていた時期でした。確か厚生年金会館であった仮面ライダーのイベントライブに行ったことがあったのですが、その時は六分くらいの入りだったでしょうか。
 今回はスーパー戦隊シリーズもあわせてですので、一概には言えないのですが、あの頃に比べても「仮面ライダー」というブランドはよりメジャーになった気がします。
 実際、僕も予想もしなかった方から「『フォーゼ』観てますよ」と声をかけられたりしますからね。
 先日、市川染五郎さんの出演されている歌舞伎を観に行き、久しぶりに奥様にお会いしたときも、挨拶もそこそこに「お子さんが『フォーゼ』に夢中だ」という話をなさってました。いや、ありがたいことです。
 第一部の現行シリーズ、ゴーカイジャーとフォーゼのキャストトークショーと第二部の主題歌ライブ。休憩含めて三時間という長時間でしたが、ゲストも多彩だし、ライダーや戦隊ヒーローも勢揃いで、かなり豪華で大満足のイベントでした。

 今回のイベントに参加した『フォーゼ』のキャスト8名のうち20代が一人、残りは全員10代です。
 主役の福士蒼汰くんなどは、去年のこの時期にはまだデビューもしていなかった。
 それが5000人のファンでいっぱいの舞台に立つのですから、緊張して当たり前です。
 全員オーディションの時から見てきた子達です。我が子を見ているような気分にもなる。客席で見ている僕も、はらはらでした。
 でも彼らは幸運です。
 彼らの中には何度も「ライダー」のオーディションを受けている子もいる。それがたまたま『フォーゼ』という作品で受かったから、「仮面ライダー生誕40周年」作品に出演しているから、こんな大きなイベントに参加できている。
 縁は不思議なものだなと思います。この縁を大事にして、ここから先大きくなっていて欲しいなと思います。

 まあ、幸運なタイミングという意味では僕自身も同様なのですけどね。


(更新 2012/1/12 )


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プロフィール

中島 かずき(なかしま・かずき)

 劇作家、脚本家。福岡県出身。1985年より劇団☆新感線の座付き作家に。「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」などの物語性を重視したエンターテイメント時代活劇"いのうえ歌舞伎"を多く生み出す。「アテルイ」で第47回岸田國士戯曲賞受賞。コミック原作や、アニメ「天元突破グレンラガン」(07、09)脚本・シリーズ構成、「仮面ライダーフォーゼ」(11)メイン脚本など幅広く活躍。脚本を手がけた「真田十勇士」(演出:宮田慶子、主演:上川隆也)が8月から上演される

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