シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント
シリーズ「氷見」より 2000~2013 タイプCプリント

人物をモチーフにストリートスナップを発表してきた蔵真墨(くら・ますみ)の写真展、「蔵真墨展─氷見─」が中京大学アートギャラリーで開催されている。 また本展覧会とあわせて、写真集『氷見』(蒼穹舎)が刊行される。

「氷見」は彼女が生まれ育った故郷だ。蔵はここで、これまでのスナップとは一線を画した視線を投げかけている。富山県氷見市の人々や家族、親戚、風景を中心にレンズを向けながら、写真作品を生む新たなベクトルを求めようとしている。
 
 海と山、漁港、田んぼ、長いシャッター商店街、国道沿いの店舗群……。氷見の町は、日本のそこかしこに同じようにある平凡な町の姿だともいえるだろう。

「みんながみんなを知っているようなこの町から、かつて進学を機に少し離れるとなんだか気楽で、以来私は都会の生活に身を置いてきました。しかしながら、食べたり飲んだり話したり、人とつきあったり、ものごとを観察したりする方法を身につけたこの場所に私は愛着を持っています。私をあらかた形成した家族、社会、気候風土を写真にしてみようと思います。近しい人や見慣れた場所を客観的にとらえることが可能なのかということも試みのひとつです」(蔵真墨・同展へのコメントより)

 自分を形作った家族や社会、気候風土とは? 近しい人、親しんできた場所を客観的にとらえることとは? それは写真作家としての蔵の営みである一方、われわれすべてが想いめぐらすことがある、自分、そして世界との向き合い方につながるといえるだろう。蔵真墨の新たな創意から、その一断面を見ることができる。

蔵真墨(くら・ますみ)
1975年富山県生まれ。98年同志社大学英文学科卒。2001年東京ビジュアルアーツ写真学科中退。2010年さがみはら写真新人奨励賞受賞。主な個展に2002~03年「love machine」シリーズ、2004~11年「蔵のお伊勢参り」シリーズ、2013年「イ・ケ・メ・ン」など。写真集に『kura』『蔵のお伊勢参り』(ともに蒼穹舎)。

■蔵真墨展─氷見─
会場:中京大学アートギャラリー C・スクエア
開催期間:2013年7月8日(月)~2013年7月27日(土)
開館:9時~17時(入場無料)
休館日:7月21日
住所:愛媛県名古屋市昭和区八事本町101-2(名古屋キャンパス4号館1階)
TEL:052-835-5669
最寄り駅:名古屋市営地下鉄名城線・鶴舞線 八事駅