平田良介は22年オフに自由契約を選んだがオファーがなく、引退を決断。23年3月に引退セレモニーが行われた

田中はもう一度思いを伝えたほうがいい

 過去にも、22年限りで中日を退団し、自由契約を選んだ平田良介が記者会見で、「球団から『セレモニーは盛大にはできないよ』と言われた」と発言をしたことで、「セレモニーの内容に不満を感じて退団を選んだ」と報じられたことがあった。平田は自身の思惑と違う形で伝わっているとして、「セレモニーのことだけをクローズアップされ報道されてしまいましたが、提案してくださったセレモニーの内容が理由で自由契約を選択したわけではありません。本当に1番に伝えたかったことはドラゴンズが大好きで、まだドラゴンズでプレーしたかったという気持ちです!」と自身のインスタグラムで説明した。その後に他球団での現役続行を目指したが、NPB球団からオファーがなく引退を決断。来年から中日の外野守備走塁コーチに就任することが決まっている。

 楽天の球団関係者は「田中は自身のYouTubeで球団への感謝を語っていますが、誤解されている部分が多い」と言い、こんな提案を伝えたいという。

「メディアでもいいですし、YouTubeでもいいので、本人の言葉で現役続行への思いをもう一度伝えたほうがいいと思います。球界を代表する投手として活躍してきたのに、これだけ風当たりが強いのは気の毒です。プロ意識が高いですし、チームに悪影響を与える選手ではありません。このまま終わってほしくないですし、もう一度1軍のマウンドに上がって復活してほしい」

 田中は日米通算200勝まであと3勝。確実視されていた名球会入りだが、移籍先の球団が見つからなければ到達できない。もう一度輝く姿を見られるだろうか。

(今川秀悟)

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