インタビューにまっすぐに応じる鈴木拡樹さん。記事の最後には特別動画も。必見!(撮影/写真映像部・上田泰世 hair & make up AKI styling 中村美保 costume ANTOK(アントック)、Kiryuyrik(キリュウキリュウ))
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 舞台「刀剣乱舞」シリーズや舞台「弱虫ペダル」など、多くの舞台で活躍している。19年前に舞台を初めて観て、人生が変わるほどの衝撃を受けた。以来、舞台に魅せられ続けている。

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観劇からキャリアがスタート

鈴木 僕のキャリアは、舞台「オレノカタワレ」(2006年)を観たことでスタートしました。

 本当に圧倒的な迫力で、目の前でこれほどもがいて、一生懸命に生きようとしている大人を見たことがなかったんですよ。「かっこいいな」と思って、観劇を趣味にするのではなくて、この世界に飛び込んでみようと思ってしまいました(笑)。

 勢いで飛び込んでみて、手放しに「これは楽しいな。このまま続けていこう」と思えたらよかったんですけど、僕は不器用だったので、少なくとも自分が舞台に向いているとは思わなかったんです。

 だからこそ、「知りたい」という欲求がとても強くて、とにかく自分なりにお芝居をしようと研究し続けてきました。そういう力が、この18年間を支えてきたと思っています。

「頑張ってください」に衝撃

――この世界に入って、楽しさを感じられたのはいつごろだろうか。

鈴木 右も左もわからない状態で入ってきたから、自分で明確な目標をつくる、ということもなかなか難しかったんです。

 ところが、最初の出演作品を観た方からお手紙をいただいて、そこに「頑張ってください」と書かれていたんです。その一文を見て、自分は仕事をしているだけなのに、「頑張ってください」と言ってくれる人がいるという衝撃……。すごく貴重な体験なのではないか、と直感しました。

 じゃあ、「この言葉に応えるためにはどうしたらいいんだろう」ということが、いまのモチベーションにもつながっています。「お客さまの目にどう映るかな」「お客さまはどう楽しんでくれるかな」ということを、いまも強く意識して励んでいたりしますね。

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