クイズ番組の賞金で母校の図書館に寄贈した本の前で(撮影・岡田晃奈)
クイズ番組の賞金で母校の図書館に寄贈した本の前で(撮影・岡田晃奈)

 ぽっちゃりした愛らしいルックスでお茶の間の人気者だった子どもタレントの「細山くん」を覚えているだろうか。現在はすっかりスリムになり、外資系金融機関に入社している細山くんが「広尾学園 by AERA」(朝日新聞出版)の取材で語った、中高時代の日々とは?

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 赤ちゃんのころからモデルとして活躍した細山貴嶺さん。2歳からタレント活動を始め、「ぽっちゃり子どもタレントの細山くん」としてバラエティー番組にレギュラー出演すると、一躍、お茶の間の人気者に。そして2007年、男女共学化した広尾学園の中学インターナショナルコースに1期生として入学した。

「広尾学園中学の1期生、しかもインターナショナルということで、最初のクラスメートは3、4人。高校卒業まで最大でも11人で、ずっと同じメンバーでした。高校生のときは体育祭のムカデ競走で、1回も転ばずに全員で息を合わせて駆け抜けて1等賞になったことがあるんです。お互いのことをよく知っているクラスならではのチームワークの良さだったと思います」 

子役として活躍していたころの細山くん(写真・今村拓馬)
子役として活躍していたころの細山くん(写真・今村拓馬)

 学園生活で最も印象に残っていること……それは、「いじめ」に対する学園の対応だった。

「中1のころにいじめを受けたことがあるのですが、そのときの対応が、とてもありがたかった。担任のジョエル・プランケット先生をはじめ数人の先生が、まずいじめられている側といじめた側、双方の意見をじっくりと聞いて、内容を理解。そのうえで、とりあえずいじめられて傷ついている側を絶対に守るという、強い信念で取り組んでくださいました。僕は以前にいた学校でもいじめを受けたことがありましたが、広尾学園は僕が通った学校のなかで一番しっかりとサポートをしてくれました。子どもながら、ここは心がある学園なんだということを強く感じました。だから高校卒業までいることができたんです」 

 つらいときに自分を助けてくれた学園に恩返しがしたい。何かの形で貢献したい。そんな思いを抱きながら過ごした日々。高校2年のとき、生徒会長としての活動に打ち込んだのも、その思いからだった。テレビ番組の企画で、クイズに答えて賞金100万円を獲得した際には、学園の図書館に本を寄贈した。

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