――たしかにどこでも自由に仕事ができるようになると、そこの線引きは意識的にしていかなければ、ずっと仕事に追われることになりますね。

 仕事とプライベートは明確にわけること。そして社員にはプライベートを充実させて欲しいとも思っています。日々リフレッシュして、長期休暇も取りやすいようにする。プライベートでの経験がビジネス機会を生むことも多々あるので、我々の社員にも積極的に外に出てほしいのです。私自身、今まであまり長期の休みを取れていなかったので、今後は積極的に取っていきたいと思っています。もちろん、休みのときでも、場合によっては仕事をする必要もあるでしょう。でも、リモートで仕事をしても負担にならないような働き方、仕事との向き合い方もありますからね。

――リモートワークが本来目指している、時間と場所を解放した、本当に自由な働き方ですね。

 そうですね。そうして健康的な生活を送る。もちろんこうした生き方、働き方のためにはいろんなハードルがありますよね。私たちはIT企業なので、ツールを提供することでこうしたハードルを越えるためのお手伝いをしていきたいと思っています。

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 時間と場所を選ばない自由な働き方「テレワーク」。働き方改革の重要施策の一つとして捉えられているが、残業をステルス化したり、仕事とプライベートの境界線を曖昧にしたりしてしまう可能性もある。制度設計上の不備を、ツールやシステムを開発することで解決してしまおうという同社の試みは、大変興味深いものと言えよう。(取材・文/高柳淳)

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