また、安室は2015年1月に“育ての親”である平哲夫社長率いる「ライジングプロダクション」との専属契約を終了し、同年6月に個人事務所「stella88」の所属(※所属レコード会社は「エイベックス」グループ)となった。
独立からわずか3年足らずでの引退には大きな違和感も覚える。
そんな中、気になるのは安室が公式サイトで発表した引退宣言コメントの中にある“私が長年心に思い、この25周年という節目の年に決意した事”というフレーズだ。
この言葉を文字どおりに受け取ると、安室はかなり以前から引退を意識していたことになる。
安室は今年7月、独立騒動、家族の無断撮影などをめぐり、一部メディアに対し、損害賠償請求を求め、東京地裁に提訴した。
もしかすると、安室は長年の“芸能人としての在り方”そのものに疲れてしまったのかもしれない。
安室は人気アーティストとして多忙を極める中でも、子どもに対してなるべく一緒にいる時間を作り、早朝に起きて手弁当を作るなど、母親として深い愛情を注いでいるという話をかつて近しい関係者から聞いたことがある。
その一方で、成人後は自分の好きなことを自由に精一杯やるように子どもに教育してきたという。
愛する息子も間もなく成人を迎え、京都市内の高級マンションを安室が購入したという話も報じられている。
安室の今回の決意に対しては、稀代のアーティストのいちファンとしてさみしさを感じると同時に、これまでの感謝の気持ちを込めて、引退後の平穏で幸せな日々を心から祈るばかりだ。
(芸能評論家・三杉武)