デザイン、色、形、素材、機能性。ランドセルはいまや、非常に幅広いラインアップから個人の好みに合わせ選べる時代となった。さらに、お目当てのランドセルを確保すべくリサーチ、試着などを積極的に行う、「ラン活」という言葉も昨年生まれた。しかし、なかには人気が集中し、望んだ商品が手に入りにくいというケースも。どうすれば、「これ!」という一品に出会えるのだろうか?
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2018年度のランドセル業界は、昨年、4月からランドセル商戦を展開した百貨店やメーカーに追随するように、前年より2~3カ月前倒しの動きが顕著になっているという。ママたちの「『ラン活』は1年前から」がスタンダードになりつつあるのだ。
子どものファッション誌『sesame』でもこうした流れに対応し、ランドセル特集第1弾を2カ月早めて打ち出し、業界二十数社のアンケート取材をもとに、2018年のトレンドや各社おすすめのランドセルを数多く紹介している。
ランドセルのデザイン傾向だが、これまで人気だった華美なものから、シンプル&ベーシックなものへとシフトしているという。とはいえ、ベーシックななかにもポイントカラーを効かせるなど、サイドや前ポケット、鋲、内装など、ディテールに凝ったものが人気だ。
たとえば、男子支持率がダントツの黒いランドセルも、金具や背あてまですべて黒ずくめのものや、ゴールドステッチ、スタッズ使いなど、さりげないこだわりが見られる。女子では金銀糸や多色使いの繊細な刺しゅう、ビジューを使った飾り鋲など、キラキラとしたラグジュアリー感を品よく落とし込んだデザインが目立つ。
素材や色、パーツを自分の好みでセレクトできるオーダーメードやパターンメイドも好調だ。「日本一かわいい小学生」として話題の元倉あかりちゃんも、誌面で愛用の神田屋鞄製作所のオーダーメードランドセルを披露している。
素材的には、独特な風合いや高級感から牛革やコードバンなどへの人気も高い。ランドセルの8割以上が軽量な人工皮革製ではあるが、天然皮革と人工皮革を組み合わせたハイブリッドなランドセルも登場している。また、昨年ヒートアップし話題を呼んだ工房系ランドセルの人気も継続しそうだ。
他にも、人気のクリエイターやキャラクター、レーベルなどとコラボレーションしたランドセルなど、付加価値を持たせたランドセルも新しい動きとして注目したい。
ランドセルの仕様やデザインが細分化されたぶん、一商品の生産ロットは小さくなっているが、逆に人と被ることも少なく、「ランドセルのパーソナル化時代を早くからみんなで楽しむ」という家族が増えている。
各社のランドセルカタログ請求はすでに始まっており、GWあたりまでにはほぼ出そろう見込みで、実売時期のピークは7月、8月だという。
子どもの個性や好みに合ったランドセル見つけるには、できるだけ多くの情報を得ることが効率的。情報収集は先手必勝なのだ。6年間使うものだけに、後悔のない「ラン活」をしてほしい。