
1996年に公開され日本で大ヒットとなった「トレインスポッティング」。その続編、「T2:トレインスポッティング」が、4月8日に公開される。前作同様、主演・レントンを演じる俳優のユアン・マクレガーが、スコットランドのプレミアでファンの熱い声援にこたえた。特別に『AERA English 2017 Spring & Summer』(朝日新聞出版)に掲載されたインタビューをお届けする。
――「トレインスポッティング」の背景はスコットランドの首都エジンバラ。20年で大きく生まれ変わりましたが、新作にどう反映されていますか?
エジンバラが新しい都市として生まれ変わったという要素は映画に効果的に反映されていると思う。それに対し、僕らが愛すべきおなじみの登場人物たちはちっとも生まれ変わっていない、というのがボイル監督の新作の切り口なんだ。
新しくキラキラしたエジンバラを主人公レントンは20年も見ていないんだ。彼の記憶にある町は全然違っていた。エジンバラは今やワインバーがあちこちに出現し昔とは似ても似つかない。でも今も美しい都市なんだ。
――あなたの演じる役の20年後は、想像通りでしたか?
脚本を渡されて、初めてレントンの20年後を知った。小説版の続編にあたる『トレインスポッティング ポルノ』を読んでいたから、大体は予想できた。
脚本については「それでいいと思うよ」とか「こうじゃないよな」といった意見は一切なかった。ジョン・ホッジの書いた脚本の内容を聖書のように考えたんだ。
――新世代の観客はどう反応すると思いますか?
ニューヨークに住んでいる20歳になる長女と、この映画について話してみて興味深かった。彼女の友達は皆「トレインスポッティング」を知っているって。よく知られ、愛された映画だ。
1本目を見たことのない友人と一緒に新作を見に行った人に会ったんだ。その友達は新作を楽しんでいたって。1作目を見ていないからといって2作目にわからない点はなかったとね。
(取材・構成/高野裕子)
※『AERA English2017春夏号』より