会話のように質問するだけで、それにあった解答をAIが選んでくれる
会話のように質問するだけで、それにあった解答をAIが選んでくれる

 スマホやパソコンを使う人にとって、検索サイトを利用しない日はないだろう。だが、自分の知りたい情報を的確に表現するには、なぜか連想ゲームのように関連する単語を細切れにする必要がある。

 そんな検索の“常識”が変わるかもしれない。国内Q&Aサイト大手のOKWAVEが11月9日、AIを用いた新しい検索サービスを発表した。新しい検索システムはAIエージェント「あい」と呼ばれ、検索するには「あい」とメッセージでトークするように、知りたい情報や気になることを送ればよい。すると「あい」は、その質問内容の答えとなる内容をOKWAVE内から見つけ出し、教えてくれるという仕組みだ。知りたい情報を細かく伝えたい場合は、そのまま文章にして説明するだけでいいという。

 例えば、朝起きて喉が痛いとき、どうすればよいかグーグルなどで検索する場合は、「喉 痛み 対処」というように入力する。これが「あい」の場合、「喉が痛い」と発信するだけで、のどの痛み止めには何が効くかなどを教えてくれる。さらに、のどが痛くて熱もあるが、今日は仕事で会社を休めないという場合、文章として入力するだけで、どうしたらいいかアドバイスしてくれる。同様の内容をグーグルなどで検索する場合、どういう単語を並べればいいか頭を使うところだが、そんな連想ゲームとはおさらばというわけだ。

 AIエージェント「あい」は、11月10日正午から運用を開始する。第一弾として「美容・健康」に関する質問に限っているが、次第にジャンルを増やしていく予定だ。また、企業内データベースにも応用した、企業向けのサービスも検討しているという。

 AIを用いた理由と狙いについて、兼元謙任社長は、会見で次のように話した。

「Q&AサイトのQとAにバラバラにし、再構成することができれば、すごくいいものができるという思いがあった。そしてAIを使えばこれらを組み合わせられるのではないかと考えた。検索エンジンよりもいいものとして、日本発の技術として世界に伸ばしていきたい」

(ライター・河嶌太郎)