そのロカテッリがユーヴェ戦で決勝点を挙げるなど、ミランにはイケイケムードが漂っている。そんなポジティブな話題が尽きないなかで、今年30歳になったベンチウォーマーの移籍のうわさが注目を集めることはないだろう。
もちろん、報道が皆無なわけではない。例えば、『calciomercato.com』は中国メディアの報道として上海上港の関心を伝え(本田自身は乗り気でなく、イングランド・プレミアリーグかリーガ・エスパニョーラからのオファーを待っているという内容)、70を超えるユーザーからのコメントが寄せられている。
残念ながら、コメントの大半は本田に厳しい内容だ。なかでも多いのが、「背番号10」 に関するもの。ズボニミール・ボバンやマヌエル・ルイ・コスタ、クラレンス・セードルフらレジェンドたちが纏ってきた栄光の番号に、本田は見合わないという主張だ。だからこの機に移籍を、というわけである。
当然、本田に好意的なファンもいる。「仕事熱心で犠牲をいとわない真面目なアスリートであり、出られないと知りつつ練習でも100%を尽くすのは、若手が多いチームにおいて最高の手本だ。自分なら放出する前に考える」と、高いプロ意識を評価する声もある。しかし、コメントのほとんどが放出賛成派というのが現状だ。
イタリア主要メディアによると、現地25日のジェノア戦でモンテッラ監督はターンオーバーを採用し、本田が先発すると予想されている。実現すれば、今季初のスタメン出場だ。背番号10はこのチャンスを生かし、存在感を取り戻すことができるだろうか。