阪神】60点


1.大山 悠輔(白鴎大)内野手
2.小野 泰己(富士大)投手
3.才木 浩人(須磨翔風高)投手
4.濱地 真澄(福岡大大濠高)投手
5.糸原 健斗(JX-ENEOS)内野手
6.福永 春吾(徳島インディゴソックス)投手
7.長坂 拳弥(東北福祉大)捕手
8.藤谷 洸介(パナソニック)投手

 周囲の予想を覆す形で大学代表の4番も務めた和製大砲候補の大山を1位で指名。全体を通して金本監督の意向が大きく反映された指名となった。だが、それは球団としての長期的ビジョンの欠如を露呈するものだという見方もできる。さらに結果論ではあるが、1位で佐々木千隼を指名しても、2位で大山を獲れる可能は十分にあったように思う。ウェーバー制のため、他球団の情報をキャッチした上での「1位・大山」だったのだろうが、この判断がどのような結果を招くのか。即戦力期待の小野も含めて、大学・社会人勢が是非とも金本監督の期待に応えてもらいたい。まずは、大山が不動のサードになれる日を焦らずに待とう。

ヤクルト】75点
1.寺島 成輝(履正社高)投手
2.星 知弥(明大)投手
3.梅野 雄吾(九産大九産高)投手
4.中尾 輝(名古屋経済大)投手
5.古賀 優大(明徳義塾高)捕手
6.菊沢 竜佑(相双リテック)投手

 1位で高校ナンバー1左腕の寺島の一本釣りに成功。年が違えば最人気銘柄にもなり得た実力者を、いとも簡単に手に入れることができたのは非常にありがたい。高校生ではあるが、投球の完成度、メンタル面を含めて早い段階での1軍デビューが期待できる逸材だ。2位以下では速球派の投手を並べて投手陣にテコ入れを図り、下位では軟式野球出身の異色選手である菊沢を指名。古賀も捕手として優れたものを持っている。内外野に若い高校生を加えても面白かったが、“投高打低”が顕著な今年の場合は仕方がないとも言える。寺島の指名は評価できるが、2位以下の働きによって評価が分かれるドラフトになりそうだ。

中日】80点
1.柳 裕也(明大)投手
2.京田 陽太(日大)内野手
3.石垣 雅海(酒田南高)内野手
4.笠原 祥太郎(新潟医療福祉大)投手
5.藤嶋 健人(東邦高)投手
6.丸山 泰資(東海大)投手

 即戦力右腕の柳をクジで引き当て、2位には即1軍レベルの高い守備力を誇る京田を指名。柳は明大、さらに大学代表でも主将を務め、グラウンド内外で自律できる力を持っており、セ・リーグの新人王候補筆頭と言える。5位の藤嶋、6位の丸山は地元・愛知県出身のスター候補で、藤嶋はバッティングも高い能力を持っている。球団がどう育成するのか注目したいところだ。全体を見て非常にバランスの取れた指名であり、上位2人は即ローテ&レギュラーになれる存在だが、最下位かつ主力のFA流出が危惧されるチーム事情を考えると、もっと積極的に多くの選手を指名しても良かった。