一方、4台あるニューカヤバオリジナル酒販機を製造しているのは、有限会社メイコンサルタント(通称メイコン)という、プリント実装基板などの検査装置、チェッカーなどを設計製作している会社だ。ニューカヤバで50年以上前から活躍していたウイスキーの酒販機が2010年頃に故障した際、修理を依頼されたことからニューカヤバとのつながりができた。

 ニューカヤバ側から詳細な注文を聞き、新たな酒販機を設計。酒は8リッターまで入れられて燗機能はなし。1杯の価格は100円から400円まで設定できる。

 現在はニューカヤバの4台に加え、三代目である娘さんのご主人が2015年6月に日本橋箱崎にオープンした洋風立ち飲み屋「JACKY'S CLUB 1610」にも2台設置されている。1台は焼酎、1台はウイスキーを入れている。

 また、東京都杉並区にある立ち飲み屋「きど藤2号店」にも4台設置した。こちらも2015年にオープンした店で、店主がニューカヤバの酒販機を見てメイコンにコンタクトを取ってきたという。

 さらに2016年春オープン予定で、メイコンの関連店舗となる神奈川県厚木市の立ち飲み屋「半月」にも4台設置される予定だ。

 続々と増え続ける酒販機立ち飲み屋。店側の負担も軽くなるセルフスタイルの酒販機は、店員に頼むことなく好きなときに簡単におかわりができて、少量ずつの飲み比べから濃いめのロックまで、客が自由に楽しむことができる。

 数台設置してあれば、「次はどれを飲もうかな」なんて小銭をジャラジャラさせながら考えるのも楽しくなってきてしまう。おいしく楽しく飲める酒販機立ち飲みスタイルは、まだまだ増えそうだ。

(文・写真/はるやまひろぶみ)

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