トレンド料理ワード総合大賞「おにぎらず」(写真:アイランド株式会社提供)
トレンド料理ワード総合大賞「おにぎらず」(写真:アイランド株式会社提供)
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上昇1位の料理ワード「ちぎりパン」(写真:アイランド株式会社提供)
上昇1位の料理ワード「ちぎりパン」(写真:アイランド株式会社提供)

 具材をご飯ではさむだけの「おにぎらず」。SNSではかわいいおにぎらずの写真が拡散され、今年の流行語大賞にもノミネートされるほどの人気となった。

 そんなおにぎらずに新たな勲章が加わった。レシピ検索サイト「クックパッド」が選定する「クックパッドアワード」と、「レシピブログ」が1年間にサイト内で検索されたワードを集計した「トレンド料理ワード大賞」で、見事2冠に輝いたのだ。

 おにぎらずは、料理マンガ「クッキングパパ」(講談社)で25年前に紹介された「超簡単おにぎり」が最初とされている。しかし、25年前のレシピがなぜ今頃?と、疑問に思う人も多いだろう。

 その謎を解き明かす前に、「レシピブログ」が発表した「トレンド料理上昇ワード」を見てみたい。1位に選ばれた「ちぎりパン」は、初心者でも簡単に作れて、しかもおいしく、見た目もかわいいと人気となった手作りパンだ。そんなちぎりパンが人気となった理由として挙げられているのが、SNSでの拡散のしやすさといわれている。

 おにぎらずも同じく、簡単で見た目もきれいなことから、SNSで拡散されることが多かった。また、「トレンド料理上昇ワード」2位となった「ジャーサラダ」も、意外性や見た目の美しさから口コミにのり、人気料理となった。

 3つの料理に共通しているのは、簡単で作りやすく、見た目が華やかで、おいしいことだ。さらにSNSでの拡散のしやすさも人気に拍車をかけた大きな要因だろう。

 また、「クックパッドアワード」で来年流行りそうな注目食トレンドとして選ばれた「スコップコロッケ」や「ぎゅうぎゅう焼き」「スイーツキューブ」なども、極力手間を省いた簡単レシピで、見栄えも華やかなうえに、おいしいと評判だ。このことからも、当分はこの3つの要素が食のトレンドとして重要視されそうだ。

 さて、このおにぎらずブームに乗り、大阪の海苔メーカー「ニコニコのり」は「おにぎらず専用海苔」を発売、他にも、にぎらなくて良くて簡単なはずのおにぎらずをさらに簡単に作れる「簡単おにぎらずキット」まで販売されており、世間への浸透ぶりが伺える。

 おにぎらずは、ぐるなび総研が今年の世相を象徴する食べ物「今年の一皿」にも選ばれており、コメ離れにも効果があるのではと期待されており、その勢いは止まりそうもない。

 来年もおにぎらずレシピは増え続け、定番化していくのは間違いなさそうだ。

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