各ボイスは、専用サイトからデータで購入し、同社のカーナビや自動車メーカーの対応機種に読み込ませて利用する(有料、500~1200円)。同社によると、複数のボイスを購入するユーザーが多いといい、担当者は「ボイス目当てでナビゲーションを購入されたお客様も多数いらっしゃるようだ」とコメントしている。

 最後は、ユピテルの「ふなっしーポータブルナビ YPB274」。言わずと知れた千葉県船橋市在住の梨の妖精ふなっしーが、独特の高い声とテンションで道案内をしてくれる。音声だけでなく、ナビの画面が入っている箱もふなっしー仕様という、ファンにとってはたまらない製品だ。

 ドライブをしていると、「しばらく道なりに進みますなっしー!」や「スピード注意なっしー!」「目的地に、近づきましたなっしー!運転お疲れさまなっしー!」などとたたみかけるようにふなっしーが話しかけてくる。 思わずこちらまでテンションが上がってしまいそうだ。

 もともとテレビ局とのコラボレーションでつくられ、2013年12月に台数限定で発売したところ、好評だったため、第2弾を販売したという。今回も台数限定で、価格は2万9592 円(税込み)。

 同社の担当者によると、売れ行きは好調とのこと。「車をお持ちでないお客様の購入もあり、改めてふなっしー人気を感じている」とコメントしている。

 もはや単なる道案内だけでなく、自分好みの音声までをも選べるようになったカーナビ。過去にはアニメのガンダムや元プロレスラー、アントニオ猪木さんの栄光の歴史を見られるナビもあったそうだ。あなたが好きなあの人、あのキャラのカーナビが出てくる日も近いかもしれない。

(ライター・南文枝)

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