「パンツはいてない」と、なぜかうれしそうな娘を横目に、もらした時に備え、除菌スプレーの置き場所を確認する。緊張感が高まり、家事をしていても娘が気になって仕方ない。が、しばらくすると、おまるにまたがった娘が「出た~!」と言った。初めて私の目の前でおしっこに成功したのだ。
正直、驚いた。これまで何度トイレに座らせても、「出た~!」と言うばかりで、実際は出ていなかった娘が自ら用を足したのだ。そのうちせきをし出したので、寒いかとパンツをはかせたところ、すぐにもらしてしまった。親子の喜びは、パンツの安心感により一瞬でかき消されたのである。
しかし、私の周りでは、いきなり普通のパンツをはかせた友人もいる。もらした際の気持ち悪さが伝わりやすいのか、すぐに取れたそうだ。子どもも親も、緊張感が大切なのか。古田さんは「汚してもいい!と割り切る親の覚悟も大事」と話す。
もちろん、他の方法もある。トイレを子どもの好きなキャラクターで飾って行きやすくする、トイレの絵本を読み聞かせて子どもの意識を高める、トイレで排せつできたら台紙にシールを張っていく、といったグッズを活用するのも、成功につながりやすいと聞く。
いずれの方法にしても、親が覚悟を決めて、根気よく見守る、働きかけるという点では共通しているのかもしれない。筆者は、もう少し暖かくなったら、再び“ノーパン”に挑戦するつもりだ。
子育ては人それぞれ。いつまでもトイレに行くことを理解できないわけではないのだから、広い心で、子どもに目をやりたいものだ。なかなか難しいことだが。
(ライター・南文枝)
【関連リンク】
古田真理子さんのブログ「お母さん、火って何から出来ているの?」
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