新型コロナウイルスの感染者数が増えるにつれ、タレントや芸人、アナウンサーらテレビ業界の感染者にも注目が集まっている。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「感染を公表した人が批判されたり、謝罪させたりしても意味がない」と訴える。そして芸能人の自粛を後押ししているという「裏・文春効果」とは?
【画像】「ソーシャル・ディスタンシング」を守らない市民は罰金 NYの現状
* * *
芸能界でも感染者が出てきて、そのことで本人が批判されたり、謝罪したりしていますが、それは違うと思うんですよね。こういう行動したから悪いとか、今闘病中の患者のことを言うのはやめるべきだと僕は思います。批判を恐れて誰も情報を出さなくなったら、それこそ意味がないですから。そんなこと言うと、僕もまたツイッターなんかで批判されるんですけどね……。
コロナという感染症については、専門家の間でも意見が割れているし、100%正確な情報を持っている人が世界中に1人もいないから仕方のない面もあると思うんですが、もう一つ、まだまだコロナは遠い存在だと思っている人が多いという理由もあると思うんですよね。
1カ月前にニューヨークやパリの人たちが訴えていたことを今、東京や都市部の人たちが実感し始めているように、都市と地方にも時間差がある。もちろん地方でもだいぶ危機感を持っているはずですが、これだけ差がある状況で全国放送のテレビやラジオ、雑誌やネットニュースを見ても「何言ってんだ」「こんな田舎に関係ねぇ」って思う人もいるでしょうね。
都市部の人たちも、ちょっと前までは「北海道と名古屋の問題でしょ」と楽観的に考えていたところはあったはず。それが、あれよあれよという間に、芸能人が感染し、知り合いが感染する状況になりました。最初に「緊急事態宣言」が出た7都府県の人にとっては、店が閉まるのも以前から続いていますが、それ以外の地域では最近スタートしたことだったりもする。地方のテレビ局でもソーシャル・ディスタンシングをやっているし、知り合いの地方タレントも「仕事が無くなった」と言っていて、都市部と同じように見えますが、一人ひとりの気持ちの面ではまだズレがあるのが今この瞬間の現状だと思います。