退職前の6カ月間の給与から1日当たりの基本手当を計算して支給され、給付日数は年齢や雇用保険加入期間によって異なります。被保険者期間が短い場合でも給付日数は90日、勤続期間が10年以上の30~40代だと200日以上給付されます。
たとえば勤続期間が5年以上10年未満の30歳未満の人が会社都合で退職となり、給与が30万円だったとすると(残業手当、通勤手当、住宅手当などを含む。ボーナスは含めない)、日額約6000円で120日間の計72万円ほどが支給されます。
この手当を受けるためには「ハローワーク」で求職の申し込みをし、就職の意思を示すことと、離職の日以前の2年間に雇用保険加入者であった期間が通算で12カ月以上あることが条件となるので注意してください(退職理由が会社都合だと認められる場合には「特定受給資格者」に規定され、雇用保険に加入していた期間が、退職前の1年間に6カ月以上あれば、受給資格を得られます)。
この条件に満たない場合は、受け取ることができません。心配な人は会社に加入期間についてしっかり確認してください。
また、年齢が65歳以上の場合は「高年齢求職者給付金」が利用できます。
・65歳以上の雇用保険被保険者であること
・失業した日(退職日)直前の1年間に、雇用保険に加入していた期間が計6カ月以上あること
・現在、失業中で、求職活動を行っていること
以上の3つが支給の条件で、被保険者期間が1年以上の場合は50日分を一括で受け取ることができます。こちらも通常の失業給付と同じくハローワークに申請します。
■失業給付は契約社員、パート・アルバイトでも受給可能
失業給付というと「正社員だけのもの」と思っている人もいるかと思います。でも実は契約社員、パート・アルバイトで働いている人も条件を満たしていれば受け取ることができるのです。労働者が以下の条件で働いている場合は、企業は雇用保険に加入させる義務があります。
・1週間の所定労働時間が20時間以上であること
・31日以上雇用される見込みがあることなど
アルバイトをしていた人で、失業給付についてあまり気にしていなかった人は、この機会にしっかり雇用者に確認をしてみましょう。条件を満たしているのに雇用保険未加入のケースが多々見受けられます。