AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:「世の中の優良既定路線」の殻が破れません。高校、大学と浪人も留年もせず、就職も安定企業で、体調不良による休暇もなく、長く勤めています。優良既定路線から外れるのが怖く、また外れ方もわかりません。しかしふと、休みたい、このままの自分でいいのだろうかと思うときもあります。(女性/会社員/32歳/かに座)
A:今日は雑談から始めてもいいですか? 僕の中で今ホットな話題が「あつまれ どうぶつの森」というニンテンドースイッチのゲーム。僕、初めてやったんですね。無人島でただのんびり過ごすゲームだと勝手に解釈していたので、どうしてこんなにヒットしてるんだろうと不思議で。やってみたら、すごいなと思ったことがありました。
ゲームの最初の段階で、自分だけじゃなく一緒に島に移住する住人が6人ぐらいいるんですね。たぬきちさんとか。その人たちがいることで、みんなのことを考えるようになる。「この木を勝手に伐採したら悲しむかな」とか「ここに道を作ったらみんなが喜ぶだろうな」とか。自分がその島の労働者になって、自分の生活環境を快適にするためにももちろん時間を使うんだけど、島のために何ができるかを各自考える。あれは「プレゼントする」ゲームなんですね。だから飽きない。
このゲームをやることで僕は「休むこと」を教えられました。休むことの本質が見えたというか、休むことってこんなに創造的なんだなって。