そんな大下アナの評価を決定づけたのが、2002年から16年間にわたり香取慎吾のパートナーを務めた『SmaSTATION!!』だろう。香取が自然体で番組を楽しむ姿は「大下アナのサポートがあってこそ」と評価された。同番組が終了した17年9月はSMAP解散後の香取慎吾の行く末が案じられていた時期でもあり、いろいろな意味で注目が集まった。
「アナウンサーという立ち位置を守りつつも、ホスト役の香取のリアクションを拾い、ゲストとのトークにつなげていく。二人のやりとりを見ていると香取が大下アナを信頼していることが分かります。またSMAP解散というデリケートな話題についても『ワイド!スクランブル』内で、ファンに寄り添うようなコメントをして共感を呼びました。その後も香取のインスタにツーショット写真がアップされるなど、今でもいい関係が続いているようです。こうした点が視聴者にも評価されたのか、19年12月に発表されたオリコンの『好きな女性アナウンサー』でも4位にランクインしています。前を走っていた同期世代は既に脱落し、小川彩佳アナをはじめ、めぼしい後輩アナの多くが退社したことで、より大下アナの存在が大きくなっていきました」(テレ朝関係者)
『ワイド!スクランブル』は、19年4月から『大下容子ワイド!スクランブル』に番組名が変更された。局アナの名前を冠する異例の番組名となったことからも、その評価の高さが分かる。またこれまで1部と2部で分かれていた同番組は、今年3月末から平日の10時25分から13時00分まで通しの放送となった。これにより、『ひるおび!』(TBS 系)や『バイキング』(フジテレビ系)など激戦区の昼の時間帯に殴り込むことになった。
しかし、局からの期待が大きすぎるゆえに、現場からは“萎縮”を危惧する声も出始めている。
「2部制を廃止したのはテレ朝の弱点だった正午の時間帯の視聴率アップのための改編で、トップを走る『ひるおび!』にどこまで迫れるかが勝負。コロナ禍で軒並みワイドショーが数字を伸ばしているなかで、大下アナにかかる期待は大きい。ただ彼女は上層部とつながりが深いこともあり、これまでも周囲の人間が遠慮することがあったのも事実。役員昇格でさらに大下アナの意向を忖度するような事態にならないか心配する声もあります。本人は偉ぶることなくいたって自然体なのですが……」(番組スタッフ)
役員昇格というニュースが報じられた翌々日に50歳の誕生日を迎えた大下アナ。これまで浮いた話もなく、謎に包まれた私生活は
「仕事終わりにジムに通うくらいで男っ気はなし」(週刊誌記者)
ニュースが読める「女性役員」として、大下アナには今後の女性アナウンサーのモデルケースとなるような活躍が期待される。(島本拓)