「#検察庁法改正案に抗議します」が500万以上ツイートされ、騒動となった。ツイッター上で抗議の声をあげた人のなかには芸能人の名前もあった。だが、著名人が政治的発言をすることへの批判などを受けてか、抗議ツイートを削除する人もいた。
これに対し、「なんでもいいから発言しよう」と訴えるのが、芸人でウーマンラッシュアワーの村本大輔だ。村本といえば、メディアやSNSでの発言がたびたび炎上することで知られている。コロナ禍の4月には「お前らおれの独演会にこい。コロナが怖い?コロナで死ぬ前におれがお前らを笑い死にさせてやるから。」とツイートして批判を浴びた。
なぜ村本は、炎上を繰り返しても発言をやめないのか。その“信念”について語ってくれた。
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僕は基本的に、こういう取材はお断りしている。僕が話すのは漫才と独演会だけと決めているから。なぜ今回、AERA dot.さんの取材を受けたかというと、同じくAERA dot.さんの連載で、カンニング竹山さんが「#の抗議を大勢がやるのは、危険な空気を感じる。大勢の人がこれをやるのは怖いんだ」という趣旨のことを発言(【カンニング竹山「#検察庁法改正案抗議」騒動は“危険”と思うワケ】5月13日配信)していたからだ。それに対して、僕は絶対的に違うと思ったから。
竹山さんは「何か意見を発するならある程度理解はしないといけない」と言っている。でも、僕は知識に関わらず発言することにこそ意味があると思っている。発言することによって、反論をもらい、それによって新しい意見を知ることができる。この国っておかしくて、選挙の時は「わからなくてもいいから投票に行け」ってやたらと言う。でも、これが発言になると「何も知らないくせに無責任に発言するな」となる。逆ではないか。発言こそ自由で、投票こそ責任をもって考えるべきだと思う。
以前、朝まで生テレビ(テレビ朝日系)に出たときに、「憲法9条を知らないから教えてくれ」と発言したら、落合陽一さんに「小学校から行き直せよ」と言われた。「くっそー落合め」なんて思ったりもした(笑)。でも放送後に40・50代くらいの大人からこういう声ももらった。