そうすると、良くも悪くもとても正直な人と付き合う傾向があります。正直というのは、浮気をしたり金を貸してくれと言ったり働かなくなったり。「なんて正直な人なんだ、この私を相手に気兼ねなく『金貸して』と言ってくるなんて」って惹かれてしまうんです。嘘みたいに聞こえるかもしれないけど本当なんです。気を使われる人間関係だけだと新鮮に見えてくるから。

 人って自分を崩してくれる人や自分の素を見てくれる人を求めます。プライドを傷つけられないまま生き続けてしまうと、「お前は最悪だ」と何の愛情も込めないで言ってくるDV気味の人と一緒になる確率が高くなっちゃう。

「あんた性格悪いよね」って、ちゃんと愛情込めて言ってくれるのが親友の役割。そういう友達が見つけられたら、今はつらいかもしれないけど、後でいい経験だったと思えるのではないでしょうか。

AERA 2020年6月29日号

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