真船佳奈さんは、テレビ東京に所属する現役のテレビ局員でありながら、過酷なAD時代の実体験をもとにしたコミックエッセイ『オンエアできない! 女ADまふねこ(23)、テレビ番組つくってます』『オンエアできない!Deep』(共に朝日新聞出版)を出版して話題になりました。
そんな『オンエアできない!Deep』の帯の推薦文を書いたのが麒麟の川島明さん。川島さんも芸人でありながら、雑誌にコラムを執筆したりイラスト付きのエッセイ集を出したりしている多才な人物です。Instagramで芸人の顔写真を題材にして大喜利をする企画が話題になり、それをまとめた『#麒麟川島のタグ大喜利』(宝島社)という本も出版されました。そんな2人が、久々に顔を合わせて真船さんの作品やテレビ業界についてじっくり語り合いました。
※本対談は緊急事態宣言解除後の2020年6月に、換気や消毒など感染症拡大予防に十分に配慮したうえで実施しました。
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真船:私は1回だけ、川島さんが出演されていた特番にADとして参加したことがあったんです。フリップを渡すだけの役だったんですけど、そこで唯一ちゃんとお礼を言ってくれた人だったんですよ。そのときから「川島さんはいい人だ」と思っていたんです。その人が自分の漫画の感想をTwitterでつぶやいてくれたのを見て「ヤバい!」と思って、すぐにお礼のDM(ダイレクトメッセージ)を送りました。そしたら、「みんなで飲みに行きませんか」と誘ってくださって。
川島:ネゴシックスと天津の向(清太朗)と飲みに行く機会があって。僕もネゴも絵を描くし、向もアニメや漫画がすごく好きなので、真船さんとも共通の話題があるんじゃないかと思って声をかけさせてもらったんですね。
真船:でも、私はめちゃくちゃ緊張したので、行く前にタクシーの中でストロング系缶チューハイを2本飲んで、ベロベロの状態で登場したのが初対面でした(笑)。それからちょくちょく一緒に飲ませていただいたりしていて、今日お会いするのは1年ぶりぐらいです。