室井佑月・作家
室井佑月・作家
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イラスト/小田原ドラゴン
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 作家の室井佑月氏は、公選法違反の罪で起訴された衆院議員・河井克行容疑者とその妻で参院議員の案里容疑者について、安倍首相の責任を追及すべきだと主張する。

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 選挙の票が金で買えるとなると、あたしたちはどうしたらいいのかな?

 前法相の河井克行容疑者(広島3区)と妻の案里容疑者(参院広島)が逮捕された公職選挙法違反事件。

 この件では中国新聞が飛ばしていて、6月30日付の中国新聞デジタルでは、

「1億5千万円のうち1億2千万円の原資が、税金などで賄われる政党交付金と中国新聞の取材で判明している」

 とはっきり書かれていた。そこがかなり重要だ。

 あたしは自民党へ投票したことがない。そんなあたしも税金を納めている。自民党議員が自民党議員を選挙で当選させるため、あたしが納めた税金が使われたってことじゃんか。

 この原稿を書いている今現在でわかっていることは、河井夫妻に渡った1億5千万円は自民党本部から出たもので、地元議員の買収に使われた金額は約2900万円ほどだったということ。金額が合わない。

 自民党側はこの金の行方を、

「支部の立ち上げに伴う党勢拡大のための広報紙を複数回、全県配布した費用に充てられたと報告を受けている」(6月17日・二階俊博幹事長)

 そういっていたが、広報紙に1億の金がかかるはずもなく、

「党として支出した先がどうなったか細かく追及しておらず、承知していない」(23日・二階幹事長)

 と言い訳を変えた。けど、それだって、自民党は血税をそんなにずさんに扱ってるんだ、という話になる。

 そして、この件について、7月1日の中国新聞に「現金受領『辞職ドミノ』焦点議員ら去就『にらみ合い』前法相夫妻買収事件」という記事が載った。

「(地元議員は)夫妻が起訴されれば裁判で名前が出ると覚悟しており、進退は自らの刑事処分を踏まえて考える構えでいる」

「一方で、『辞めれば責任を取ったことになるのか。首長とは違い、地方議員はそうはいかない』と主張する議員もいる」

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