とはいえ、プロゴルフの世界にはレフティとして成功を収めているゴルファーも当然ながら存在する。
日本では羽川豊がレフティの第一人者だろう。1980年にプロ入りすると翌81年に日本オープンとゴルフ日本シリーズで優勝。1982年にはマスターズにも出場し、ニクラウス、ゲーリー・プレーヤー(南ア)と並ぶ15位タイとなり、当時は「最高のレフティ」と称賛された。その後ツアーで3勝し、現在はゴルフ中継の解説などでお馴染み。国内では羽川以降に実績を残したレフティはおらず、今でも日本人最強レフティというと羽川の名前が挙がる。
一方、世界に目を向けると過去、現在とツアーを代表するプロとしてレフティが君臨する。現在84歳となったボブ・チャールズ(ニュージーランド)は、1963年に全英オープンで優勝するなどPGAツアーで通算6勝を記録。シニアツアーでは23勝し2008年には殿堂入りも果たした。
現在53歳のスティーブ・フレッシュ(米)はPGAツアーで4勝をマークし、現在は主にテレビ解説などでも活躍。左利きが多いと言われるカナダ出身のマイク・ウィアーは、1999年のエア・カナダ選手権でツアー初勝利を飾ると、2003年のマスターズでカナダ人初の王者に。今年50歳でシニア入りを迎えたがツアー通算8勝は満足のいくキャリアと言えるだろう。
ツアー屈指の飛ばし屋として有名なバッバ・ワトソン(米)は、現役バリバリのレフティだ。2010年のトラベラーズ選手権でツアー初Vを挙げると、2012年と14年のマスターズで優勝。ツアーの飛距離ランクで毎年トップを争うが、世界ランク最高2位とその成績も超がつく一流で、ここまで通算12勝をマークしておりこれからの活躍も十分に期待できる存在だ。
そして、レフティとして頂点に立つのがフィル・ミケルソン(米)。1991年にアマチュアでツアー優勝を飾ったミケルソンは今年6月に50歳を迎えたが、いまだにその力は衰えず昨年はAT&Tペブルビーチ・プロアマを48歳7カ月26日で制してツアー最年長優勝を達成した。